「プリンパ」は、スクリーンキャプチャとFTPクライアントを融合させたようなユニークなソフトだ。「パソコンを使っていて、わからないところを質問したい」といったときなどに、サッと画像をアップロードして、相手に確認してもらえる。アップロードされるのは「プリンパ」専用のサーバで、アップロード先を指定する必要はない。アップロードした画像は数週間後に自動的に削除されるため、面倒な管理も不要だ。

基本的な操作はわずか3ステップ。

1. キャプチャ範囲を選択し、
2. キャプチャを実行して、
3. アップロードする

アップロード後、「プリンパ」のウィンドウに戻ると、「確認」エリアの枠線が赤く点滅している。ここに画像のアップロード先URLが表示される。ユーザは「URLをコピー」ボタンでコピーして、画像を見てもらいたい相手にメールやメッセンジャーなどで通知すればよい。

アップロードした画像は通常、数週間経てば自動的に削除される。ユーザが手動で削除することも可能で、セキュリティやプライバシーなどが心配な場合は、任意時点で削除できる。手動で削除する場合は、過去にアップロードした画像の一覧リストから不要なものを選択して行う。削除前に画像を確認することも可能だ。

「プリンパ」が活躍するのはそういうときだ。教えてもらう側（初心者）はただ表示されたURLを伝えるだけ。逆に教えてあげる側も相手がどんなソフトを使っているかとかどんなメッセージが表示されているかとかいった細かいことをいちいち相手に確認しなくても、画像でダイレクトに確認できる。

なんといってもすごいのが、とかく初心者を悩ませがちな「設定」というものがかろうじて1点、オプションボタンをクリックしてキャプチャ方法を選択するだけだということ。この記事では一応「サーバ」とか「アップロード」とか書いてみたが、実際にはそんな用語すら知っている必要はない。

そんなわけで、パソコンを指導するような立場にある方には、教える相手にこのソフトをインストールさせるようお勧めしたい。その際、一点だけ注意していただきたいのがファイアウォールについて。「プリンパ」では、パソコンからサーバへキャプチャ画像を転送するので、ファイアウォールで保護されたパソコンでは当然、警告メッセージが現れる。そのときの対処法だけ教えてあげるか、あらかじめファイアウォール規則に登録しておこう。

もちろん初心者専用のツールというわけではなく、例えばグラフィックデザイナーが打ち合わせに使ったり、フォトスタジオで顧客に納品サンプルを見せたりといった使い方もありそうだ。

開発中に苦労した点
開発に関して一番注意を払った点は、やはりセキュリティです。画面の状況を送信するということは、個人的なデータを含むもの送信する可能性があるので、もしそうなった場合にもできるだけ迅速に対応できるよう、ユーザ側からの削除を可能にし、なおかつアップロード者以外は削除できない設定にしたり、固有IDがわからない限り画像を参照することができないようにしたりなど、さまざまなセキュリティ対策をしております。

ユーザにお勧めする使い方
インストール後、デスクトップに作られたアイコンをぜひ「クイック起動」やランチャなどに登録し、問題が発生したならば、すぐさま「プリンパ」してみてください。あとから落ち着いて、その状況をBBSなどで質問できると思います。

今後のバージョンアップ予定
キャプチャリング方法の改善と、削除機構の見直しを検討していますが、サポート掲示板でのユーザの方からの要望にも応じて機能を増やしていきたいと思います。