「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」は、強力な自動補正エンジン「Image Intelligence」を搭載したデジカメ用ユーティリティ。写真の特質を瞬時に判断し、最適な補正を自動実行してくれる。補正・管理・印刷と、デジカメ写真に関連したさまざまな分野で活用できる機能が多数、搭載されている。

「デジカメ プロフェッショナル・プリント2（プロプリント2）」では、フォルダツリーでハードディスク内の画像を管理する一般的な画像管理ソフトとは異なり、すべてのファイルをいったん「プロプリント2」専用のフォルダにコピーして管理する。例えば、デジカメのメモリカードをパソコンに装着すると、カード内の写真データはすべて「プロプリント2」のデータフォルダにコピーされる。メモリカードだけではなく、ハードディスク内にある既存の画像ファイルも管理対象にすることができる。

画像の管理は「メモリカード」単位で行われる。デジカメ/カードリーダがパソコンにUSB接続されると、自動的にメモリカード型フォルダが作成され、写真データがコピーされる仕組み。「メモリカード」間でのファイルのコピー/移動操作も、もちろん可能だ。さらに、「メモリカード」のほかに「カテゴリ」という単位を加えて、2階層でファイルを管理することも可能だ。

プレビューエリアに表示されるサムネイルのサイズは、64×64〜320×320ピクセルまで無段階で変更できる。スライダーでサイズを変更すると、サムネイルの配置がリアルタイムで変化する。サムネイルと同時にExif表示を表示させることも可能。画像検索機能では、Exifデータによる検索やファイル名による検索が行えるほか、画像の色や構図などの類似性で検索する「類似検索」機能も利用できる。

ソフトの最大の特徴が強力なレタッチ機能。なかでも「Image Intelligence」と呼ばれる自動補正機能では、写真を指定してボタンをクリックするだけで、完全自動で最も好ましい補正を行ってくれる。（補正内容の詳細は明らかにはされていないが）フジフイルムが長年にわたって培ってきた画像処理ノウハウがふんだんに取り込まれ、明るすぎ/暗すぎといった単純な補正から、鮮やかさ、コントラスト、光の当たり具合、シーン解析の結果などを総合的に判断した上で、画像を補正する。簡単な操作で、写真を“好ましい感じ”に補正することが可能だ。

自動補正以外にも、本格的フォトレタッチソフト並みの補正機能を搭載する。例えば、ヒストグラム表示を確認しながらのレベルおよびコントラスト補正、トーンカーブ補正。ピンボケおよび手ブレの補正や、16種類のフリーハンドによるペンツール、30種類もの画像フィルタ機能など、写真修整に特化したさまざまな機能が搭載されている。

印刷機能も強力。サムネイルを参照しながら、印刷したい写真を選択するだけで、一括印刷を行える。また、写真の焼き増し同様、同じ写真を複数印刷する指定も可能。さらにインデックスプリント、ポスター印刷やシールプリント印刷など、さまざまな印刷パターンに対応する。

であれば、「そうした操作をすべてソフトの側で自動的にやってしまおう」というのが「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」の思想だろう。デジカメ専用と考えるなら、ユーザが手動でコピーする手間なく、自動的にメモリカードごとに分類できるこの方法はなかなかに便利だ。

こうした仕組みを実現するため、「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」をインストールすると、カードリーダの監視プログラムが常駐する。メモリカードを新たにパソコンに装着すると、自動的にコピーアプリケーションが起動し、写真をコピーするのだ。

こうした管理方法に慣れてしまえば、「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」の機能は非常にわかりやすく、かつ実用的だ。なかでも白眉といえるのが、写真の自動補正機能「Image Intelligence」だ。これは、いくら言葉を飾っても説明しようのないすばらしさである。自分で散々レタッチして「もうこれ以上きれいにならない」というレベルまで来ている写真が、「Image Intelligence」にかけるだけでさらにきれいな写真になってしまうのだ。この機能だけで、「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」を購入する価値は十分すぎるほどにある。

もちろん「Image Intelligence」以外の機能もレベルは高い。非常に実用的なソフトだ。

そこで、本バージョン「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」では、お客さまからのご意見をもとに、操作性の改善や、写真の管理機能強化に注力して改善を行いました。画質補正だけがクローズアップされて評価されていた前作に加えて、操作性・実用性も大幅に改善された本作は、前作をご利用になった方はもちろんのことですが、初めてご利用になるお客さまもデジタルカメラに必携のソフトとなること間違いなしと自負しております。ぜひ、ご利用になってください。

開発中に苦労した点
前作での不満点をもとに改善点、新機能を検討するにあたり、あるお客さまからの意見では「よい」と評価された部分が、別のお客さまからの意見では「不満」であるというように、一つの機能について相反することも多く、いただいた意見を参考にしつつ、ご利用されるあらゆるお客さまに満足いただけるよう、機能のバランスを調整するのに苦労しました。

ユーザにお勧めする使い方
家庭用のプリンタも最近では高画質になり、きれいな写真をプリントできるようになりましたが、「デジカメ プロフェッショナル・プリント2」では、仮想メモリカードという形式で写真を管理しており、写真を実際のメモリカードに書き戻すという、特徴的な使い方が可能です。この書き戻したカードをデジカメ写真のプリントサービスを実施している写真屋さんに持って行けば、家庭用のプリンタ以上に高画質なプリントを行うことができます。A4や四つ切りサイズといった大きなサイズなどは、このようなサービスをご利用された方が、仕上がりもよく、結果的にコストも安く済むかもしれません。「Image Intelligence ^TM」を使ってきれいに補正した写真。ぜひ一度このようなサービスをご利用されてみてはいかがでしょうか。