さまざまな仕掛けが施されたステージ型のダンジョンをクリアしていくファンタジーRPG。アイテムを集めて主人公の少女を成長させながら、元の世界を目指す。個性的なキャラクタたちとの会話も楽しめる。「HOME」の主人公は、小学生の普通の女の子「ユリちゃん」。ある日、友達と待ち合わせをしていたユリちゃんは、空から落ちてきたクリスタルとともに不思議な世界に連れ去られてしまう。プレイヤーはユリちゃんを操作して、元の世界に戻るために数々のダンジョン(ステージ)をクリアしていくことになる。
基本的なルールは非常に簡単。各ステージには必ず「鍵」と「扉」がひとつずつ用意されている。鍵を拾って扉を「階段」に変化させ、階段にたどり着けばステージクリアだ。ただし、各ステージには制限時間があり、3分を過ぎると即ゲームオーバーとなってしまう。9ステージで1ワールドという構成で、各ワールドの最終ステージにはボス戦が待ちかまえている。
ステージ内にはさまざまなモンスターが出没し、倒すことで経験値が手に入る。戦闘を進める上で重要な鍵になるのが「先制攻撃システム」だ。敵に接触する直前で決定キーを押したり、路地で待ちかまえて横から攻撃したりすることで、先に2回攻撃できる。一撃では倒せない相手でも、ダメージを受けずに倒すことが可能だ。空中を飛ぶモンスターなど、先制攻撃の条件が異なる敵もいるが、多くの場合はステージ内の看板にヒントが書かれている。
モンスターにはそれぞれ「打撃に弱い」「火に弱い」といった特性がある。相手によって通常攻撃を行ったり、炎系の魔法を使ったりなど、攻撃方法を変えることで効果的にダメージを与えられる。体力が残り少ない場合には、敵と接触しないようにしながら鍵と階段にたどり着いてステージをクリアすることも可能だが、逃げ回っているだけではレベルが上がらず、ボス戦で歯が立たなくなってしまうので注意すること。
また、ユリちゃんは普通の女の子なので、ゲーム開始直後はスライムにも苦労するほど非力。そこで、敵を倒して経験値を稼いでレベルを上げたり、アイテムを使ってパワーアップしたりする必要がある。アイテムは、攻撃力や防御力を大幅にアップさせる装備品や、魔法を覚える「魔法書」、HPやMPを回復するものなど、さまざまなものが用意されている。魔法書は敵を倒すと入手できる場合もある。
ただし、威力の高い装備アイテムほど、ステージ開始時には出現していない「隠しアイテム」になっていることが多い。アイテムの出現条件は、「特定のモンスターを三回連続で倒す」「モンスターと一回も戦闘せずに鍵を手に入れる」「ステージ上のモンスターをすべて倒す」など、ステージごとに異なる。
ステージにはさまざまな仕掛けが施されている。序盤はモンスターを倒しながら鍵と階段にたどり着くだけの単純な作りだが、ステージが進むにつれて「触れると次のステージまでHPが減り続ける毒の沼」「一定間隔で消える橋」「前に押すことができるブロック」など、さまざまな障害物が現れる。触れたら即ゲームオーバーになる敵を避けながらゴールを目指すという、アクション要素の強いダンジョンも登場する。
ストーリーやキャラクタ同士のやり取りがしっかり作り込まれているのも「HOME」の魅力。主人公のユリちゃんはもちろん、単細胞でおっちょこちょいだけど素直な女の子「レム」や、一見優しそうなレムの先輩「スルト」、人見知りな少年「ライチ」など、登場するキャラクタはいずれも個性的。掛け合いやツッコミなど、楽しい会話を堪能しながらゲームを進めることができる。
レムやスルトたちとなかよくなっていると、各ステージの開始前に、彼(彼女)たちと会話をするための選択肢が表示される。ステージクリアのヒントや敵の弱点などを教えてくれることもあるので、会話の内容はしっかり聞いておきたい。