多数のフィルタを備えたフォトレタッチソフト。描画機能はほとんど持たず、エフェクトに特化しており、写真画像にさまざまな加工を施せる。「Sharaku」は、画像にエフェクトをかけることに特化したフォトレタッチソフト。レベル補正やトーンカーブの調整、豊富なフィルタなど、描画を除くほとんどのレタッチ機能を利用できる。画像形式はBMP/JPEGに対応する。編集時にはレイヤを使用することも可能だ。フォトレタッチソフトとしては一般的なMDI形式で、同時に複数の画像を読み込み、編集できる。
描画関連機能が簡略化されている代わり、加工・フィルタ機能が非常に充実している点が大きな特徴。加工では、上下左右の反転、90/180°、任意角度での回転のほか、切り抜き、拡大・縮小といった機能を利用できる。拡大・縮小機能には、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法といった3種類の補間アルゴリズムが用意されている。
色調補正では、RGB調整、色相/彩度/明度調整、グレースケール、RGBチャンネル交換、トーンカーブ調整、レベル/ガンマ補正、ソラリゼーションなどをサポート。色数変更でも、メディアンカット、単純二値化、誤差拡散法ハーフトーンディザ(ベイヤー/網点/渦巻き)など、豊富なアルゴリズムを利用できる。
操作は、スライダーによる単純なレベル補正のほか、ヒストグラムを確認しながらのレベル補正、アンカーポイントとハンドルを用いたトーンカーブ調整など、本格的フォトレタッチソフト並みの操作で調整を行える。ヒストグラム表示やトーンカーブ表示はグラフサイズが大きく、操作しやすい。
チャンネル独立編集機能、レイヤ機能もある。チャンネル分割はRGB+αチャンネルを利用できる。レイヤの合成モードは、通常合成、乗算、スクリーン、オーバーレイなど、計18種類が用意されている。
搭載された画像フィルタは、60種類以上と豊富。ぼかしやシャープ化、アンシャープマスクといった基本的なものからモザイクやエンボス、水彩風や油絵風といったアーティスティックな加工、テクスチャ付加などが用意される。さらに、極座標変換、球面貼り付け、ねじりといった変形フィルタもある。
パラメータが用意されているフィルタは、ダイアログでパラメータを変更すると、リアルタイムで編集中の画像が更新されるなど、適用される効果がわかりやすい。