死んだ人間を生き返らせるという伝説のアイテム「月の鏡」を巡り、さまざまな人間模様が繰り広げられるファンタジーRPG。魅力的なキャラクタたちによる秀逸なストーリー展開を楽しめる。独自の必殺技習得システムがおもしろい。「月の鏡」とは、ゲームの舞台世界に伝説として残る不思議なアイテムのこと。手に入れた者は、心に一番強く思う死者を生き返らせることができるという。主人公の少女「クリストファ」は両親を生き返らせるため、この伝説に希望を託して鏡を探す旅に出る。クリストファのあまりの世間知らずさに、思わず旅の同行を申し出てしまう青年「ルーク」。過去の記憶を持たない青年「グレース」とともに、鏡を求めて旅をする女性神官「フォルジーフ」。旅の途中で出会った4人は、「月の鏡」という同じ目的のため、行動をともにする。
ゲームの目的は「月の鏡」を探し出すこと。プレイヤーは各地のダンジョンを探索し、眠っている宝を探す。ただし、開始時点で移動できるのは、クリストファが滞在している「フィオル町」と、「メモルの森」と呼ばれるダンジョンのみ。さまざまな人物から「●●には鏡があるらしい」といった情報を収集することで移動先が増える。情報が見つからずに先に進めなくなった場合は、フィオル町の宿でパーティを解散させてみよう。町に散らばった仲間とあらためて話をすることで、新しい情報を入手できる場合がある。
戦闘は一般的なターン制を採用。通常の攻撃に加えて、魔法や必殺技を使うことも可能だ。ただし、魔法や必殺技を習得するためには、レベルアップごとにたまる「技能ポイント」が必要。序盤で入手できる「技能習得書」を使うと、「技能ポイントの記録」と「技能習得」ができるようになり、技能ポイントを消費して、さまざまな魔法を覚えられるようになる。クリストファは風と闇、補助魔法を習得できる。魔法使いのルークは幅広い攻撃魔法を、また神官のフォルジーフは回復中心の神聖魔法を習得できる。
魔法は、威力別にLv.1からLv.3までが用意されており、高レベルの魔法ほど強力。もちろん必要な技能ポイントも多い。単体魔法と全体魔法に分かれているものもある。「多くの魔法をまんべんなく習得する」か「特定の魔法を最高レベルまで覚える」かは、プレイヤー次第。剣士のグレースだけは魔法を覚えることができないが、世界のどこかにある「剣技指南書」を手に入れることで、新しい必殺技を覚えることができる。また、武器は戦闘を繰り返すことでレベルアップし、より強い武器になっていく。
サブイベントも豊富。ゲーム内の立ち寄り可能な施設でアイテムを集めたり、「紅茶マニア」のために世界中から種類の異なる紅茶を集めたりといったお楽しみ要素がいくつも用意されている。イベントをこなしたかどうかで人々の反応が変化することもあるので、先に進む方法に詰まったらイベントをこなして頭をリフレッシュさせるのもよいだろう。