「@view」は、画像ファイルと同時に配布することで、受け取ったユーザがすぐに画像を閲覧できるようにしてくれるソフト。アプリケーションの最小構成は「@view.exe」という実行ファイルだけ。実行ファイルのサイズは約80KBと小さく、CD-Rなどで画像ファイルを配布する際に、気軽に添付できる。

ウィンドウは、ほぼ全体が画像表示エリアで、起動すると、実行ファイルと同じフォルダにある画像を読み込んで表示する。表示はファイル名順に行われる。また、画像を含むフォルダを「@view」のアイコンにドラッグ＆ドロップした場合は、このフォルダ内の画像が表示されるようになっている。

操作は、前後の画像への表示切り替えのほか、「90度単位での回転」「原寸での表示」に絞られ、非常にシンプル。メニューバーやツールバーなどはなく、ほとんどの操作をキーボードで行う。ウィンドウ下部には、操作キーが常にガイド表示されているため、誰でも迷わずに使うことができる。ガイド表示部には同時に、現在表示中の画像ファイル名や拡大・縮小率も表示される。表示画像の切り替えは、「自動送りモード」で自動実行させることも可能。1〜999秒の間で指定できる。

ウィンドウは、ドラッグで自由に拡大・縮小でき、画像の表示倍率はウィンドウサイズに合わせて自動的に変更される。「原寸（【Shift】）」を実行すれば、いつでもすぐに原寸表示に戻せる。また、ウィンドウサイズよりも画像の方が大きい場合は、スクロールバーが表示される。

autorun.infで自動起動するようにしておけば、あとの操作はほとんど間違えようがないので、パソコンが苦手な田舎のおじいちゃん、おばあちゃんに画像アルバムを送るにはうってつけ。たとえわからなくなっても、説明が簡単ですむ。「暮れの里帰りには孫のアルバムでも持っていってやるか」と考えている人には、ついでにこのソフトも入れておきなさい、と強くお勧めしたい。

あまりにシンプルなので、多少パソコン慣れした人から見ると機能に不満はあるかもしれないが、簡単に画像アルバムを作成できて、しかも1枚でも多く写真を収録したいという理想には限りなく近づいている。

ちょっとこだわる人なら、どうせほかにもビューアを持っているに違いないのだから、必要に応じてそっちと使い分けてもらえばいいのだ（不幸にして持っていないというのなら、ベクターのライブラリでいくらでも探せるし）。

機能面での特徴はない代わりに、ひとつの目的に徹したコンセプトの潔さが際立つ一本だ。

パソコンにインストールし、JPEGビューアとして日常的に使うものは目指していません。多機能でない点は、写真を焼き付けたCD-Rを、パソコンにまったく疎い人に渡す場合などに長所になるかと思います。ひとたび起動してしまえば、操作方法は直感的にわかると思うので、aurorun.infを使って自動的に起動するようにしておけば、なお便利だと思います。

「田舎のおじいちゃん、おばあちゃんに写真入りCD-Rを渡す際のおともに」トカドウデショウカ？