ハードディスク上に仮想のハードディスクやCD-ROMドライブを作成できるソフト。ドライブとして作成したイメージファイルは暗号化されるため、セキュリティソフトとしての役割も果たす。「TVD - Secure Virtual Disk」は、暗号化によるセキュアな仮想ディスクを作成できるソフト。操作は簡単だ。仮想ディスクを作成するには、ドライブイメージとなるファイルの名前と割り当てる容量、ドライブレター(ドライブ名となる英字)、暗号化アルゴリズムを指定する。アルゴリズムは4種類から選択できるほか、暗号化しないという指定も可能。次に、イメージファイルに対してパスワードを設定する。このとき公開鍵方式のキー(公開鍵/秘密鍵)を作成できる。イメージファイルの作成が終わると、自動的にドライブとしてマウントされる。エクスプローラなどでフォーマットすれば、通常のドライブ同様、ファイルの保存やドラッグコピーなどができるようになる。ファイルフォーマットはFAT12/16/32、NTFS、ext2に対応する。
コンピュータを再起動した場合はマウントされていない状態になるため、あらためてマウントを行う。イメージファイルをダブルクリックすることで、空いているドライブレターのうち、アルファベットの上の方から順番に自動で割り当てられる。任意のドライブレターを使いたい場合は、「TVD - Secure Virtual Disk」を起動してからマウントすればよい。
作成した仮想ドライブをいったんアンマウントしてから、再度「読み取り専用」オプションでマウントすると、ドライブへの追加書き込みやドライブ内のデータの削除はできなくなる。さらに、CD-ROMの内容をISOイメージファイルとしてハードディスク上に抽出保存し、仮想CD-ROMとしてマウントすることも可能。仮想CD-ROMは自動的に読み取り専用になり、ファイルの追加や削除はできなくなる。
そのほか、作成したイメージファイルに対して暗号化/復号化処理を行う機能や、(単独での)公開鍵/秘密鍵の作成、鍵を照合するための署名ファイルの作成などの機能がある。