磁石がピタッと「ひっつく」ように、ウィンドウ同士を密着(スナップ)させられるユーティリティ。ウィンドウをドラッグして移動させ、別のウィンドウ近くでドロップするだけで、隙間なく隣接させることができる。「マグネットウィンドウ」でひっつけることができるのは、
- ウィンドウ同士
- デスクトップ端
- MDIウィンドウの中の子ウィンドウ
- グリッド
- アイコンのグリッド
ユーザは、これらの項目から選択して「ひっつく(ON)/ひっつかない(OFF)」を指定できる。「グリッド」では、デスクトップ上に設定した縦横線(グリッド)に合わせてウィンドウをひっつける。線は縦横それぞれ0〜20本の範囲で指定することが可能。「アイコンのグリッド」は、Windowsがアイコンの整列コマンドのために用意しているグリッドに合わせてウィンドウをひっつけるもの。どちらもグリッドの描画は仮想的なもので、線は表示されない。
ひっつけるかどうかは、ウィンドウとひっつく対象との距離で判断される。距離は「強さ」で表され、初期状態の設定値は10ピクセル。この場合、10ピクセル以内に近づくと「ひっつく」動作が起こる。「強さ」は0〜50ピクセルの範囲で指定でき、数値が大きいほど遠い場所からでもひっつく。親ウィンドウのサイズを変更する際に子ウィンドウにひっつけることもできる。
マウス操作の補助機能を備えており、デスクトップやMDIの親ウィンドウから、ウィンドウがはみ出さないように指定することができる。デスクトップの外に移動してうまく戻せないウィンドウや、タスクバーを上辺に置いていてウィンドウのタイトルバーと重なってしまったときに、タスクバーのダブルクリックで修正することもできる。
タイトルバーをドラッグしてウィンドウを移動するときに「左座標、上座標−右座標、座標、幅、高さ」の座標を表示したり、「座標表示+縮尺したデスクトップとウィンドウ枠」をポップアップ表示したりすることもできる。半透明での表示も可能だ。
キーとマウス操作の組み合わせにより、
- 【Shift】+タイトルバードラッグ:ひっつけない
- 【Ctrl】+タイトルバークリック:クリックしたウィンドウを最前面表示
- 【Alt】+タイトルバークリック:クリックしたウィンドウの半透明化
- 【Ctrl】+【Shift】+タイトルバークリック:ウィンドウの中央移動
- 【Ctrl】+【Shift】+サイズバークリック:ウィンドウをサイズバー側の隅に移動
といったウィンドウ操作が可能。各項目のON/OFFを個別に指定して、利用できる。そのほか、Windows XPでStyle XPによるスキン変更時の隙間を埋める「オフセット機能」、ウィンドウを半透明化する「ウィンドウ半透明化機能」(Windows 2000以降)、画面解像度やウィンドウの値をモニタ表示する機能なども用意されている。マルチモニタ環境に対応。WAVEファイルを用いて、ひっついたときに音を出すことも可能だ。