ソフトを開発しようと思った動機、背景
RPGって……なんだろう? そんな疑問がはじまりでした。登録商標の話でも、英語の意味でもなく、ただ純粋にRPGと呼ばれるゲームについて考えてみたのが、このゲームを作成した動機かもしれません。経験値を稼ぎ、アイテムを集め、ボスキャラを倒す……確かにRPGです。それが悪いことではないのは、今まで出てきたコンピュータRPGの隆盛が物語っているのでしょう。
でも。なにかが足りないんです。
市販ゲームは一流のグラフィック、一流のサウンド、一流のシナリオ、一流のシステム……それなのに、なにか物足りなさを感じていました。そんなときにRPGを簡単に作成できるというふれこみのツールに出合いました。
私の、物足りない何かを探す旅がはじまりました。
開発中に苦労した点
「RPGツクール2000」。よいツールなのですが、発売当時はまだまだ利用方法やTips、素材がぜんぜん足りませんでした。自作する……ほどの力量もありませんが、必要最小限だけでもとがんばりました。キャラクタを動かすのも、台詞を話させるのも、イベントを発動させるのもトライ&エラーの連続でした。
それらの苦労も、終わってみると楽しかったです。苦労と達成感、RPGの楽しさそのものかもしれません。でも……それは私が探している何か、ではないのです。
ユーザにお勧めする使い方
この「英雄物語」はマルチストーリー構成となっています。もし気に入っていただけたなら、クリアデータを引き続き使用して2周目、3周目とがんばってみてください。この世界に閉じこめられた主人公たちを救い出すことができるかもしれません。
私の探している、何か。でも……それを手に入れることは、語り部である私にはできません。そう。それはプレイヤーである、あなたが感じることだから。
「英雄物語」。彼らを救えるのは……あなただけなのです。
(平城山 圭)