ペイント機能とフォトレタッチ機能をあわせ持つ多機能グラフィックソフト。すべての機能をひとつのツールボックスに収めた「オールインワンツールボックス」など、使いやすさを追求したインタフェースで、初心者にも扱いやすい。「Paintgraphic」では、親ウィンドウ(メイン画面)の中に複数のファイルを開いて編集のできるMDI形式を採用。操作は、メニューバーまたは別ウィンドウで開くツールボックスから行う。特徴のひとつがこのツールボックスで、「描画ツール」「ブラシオプション/詳細設定ツール」「カラーツール」「(レイヤやチャネルなどの)ブックツール」が一体となった「オールインワンツールボックス」になっている。これにより、ユーザはいくつものツールボックスを開く煩雑さから解放される。さらに、もうひとつ別に開くウィンドウで、補正や特殊効果のフィルタがまとめられた「フィルタブラウザ」があり、多彩なフィルタの効果を確認しながら、効率的に作業を進められる。
ツールボックスとフィルタブラウザは、使わないときには一時的に退避させておくことも可能。ツールボックスは画面の左右もしくは上に退避、フィルタブラウザはタイトルバーだけの表示となる。いずれも退避個所やタイトルバーにマウスポインタを当てることで、すばやく復帰させられる。このふたつのウィンドウが重ねて表示されていたときでも、マウスポインタが当たったウィンドウが前面表示されるので、作業面を極力広く取ることが可能だ。
フォトレタッチ機能は強力。カラーバランスや明るさ/コントラストの調整はもちろん、トーンカーブ/レベル補正、自動補正機能などを備える。画像を解析して、「ノイズ除去」「シャープ」「カラーバランス」「明るさ」「コントラスト」を自動で補正する「AIフォトエンハンサー」や、ウィザードに従うだけで画質の向上を図れる「画質向上ウィザード」といった機能もある。「写真手法」「表現手法」「曲面変形」といったカテゴリーに分けられたフィルタは豊富で、80種類以上が用意されている。
描画ツールも多彩だ。14種類のペンツールに加え、画像のトレースなどに欠かせないパスツールもある。もちろんツールに応じて詳細な設定を行うことが可能。また、選択ツールとして類似色の範囲を選択するマジックワンド、自由曲線で範囲指定できる投げ縄といったツールも搭載する。
レイヤには、「透明」「背景」「アジャストメント」の3種類があり、複数のレイヤをグループフォルダの下に階層管理できるようになっている。レイヤにはそれぞれ名前を付けたり、透明度を指定したりすることができ、表示/非表示は簡単に切り替えられる。合成方法は「通常」「乗算」「反転乗算」「加算」「減算」「スクリーン」など、計16種類が揃う。
そのほかにも、Webページ作成に便利な機能として、3D文字作成やボタン作成、マッピングといった機能を持つ。また、2色/4色のほかに、複数色を使った複雑なグラデーションも作れる。
画像形式は、読み込みが独自形式のFFFのほか、BMP/GIF/ICO/JPEG/PCD/PCX/PNG/PSD/TGA/TIFFなど、保存がFFF/BMP/EPS/GIF/JPEG/PCX/PNG/PSD/TGA/TIFFに対応する。