「南四局III」の最大の特徴は、1局終了するごとに必要に応じて「研究モード」を起動し、気になった打ち手の配牌から最終形までの手作りの過程を実戦譜形式で検討できること。1巡ごとの手牌、ツモ、捨牌、コンピュータの思考過程などをブラウザにわかりやすく表示させることも可能だ。また、点数計算が苦手な人の学習用に「計算モード」が用意されており、符をはじめとする得点計算の過程をビジュアルに確認できるようになっている。

雀力アップに有効なもうひとつの特徴が「アドバイス機能」。対局前の設定でアドバイザーを指名しておくことで、対局中にアドバイスを受けられる。「速度」「役」「安全」「総合」のいずれかの観点からお勧めの捨て牌とその根拠が表示されるほか、簡単に判断基準を切り替えることもできる。

「研究モード」を単独起動し、雑誌などに掲載されている実戦譜のデータを入力して研究できるのもおもしろい。また、非常にわかりやすい形式で表示されるブラウザ出力機能が用意されており、実戦譜に慣れていないという人でもまったく問題なく理解できるようになっている点もうれしい。

アドバイス機能もよく考えられている。捨て牌選択の基準をクリック一つで変更できるのも便利だし、メッセージと同時に卓上の手牌にマークが表示されるもわかりやすい。個々のアドバイスにその理由が示されているのも優れている。

麻雀で勝率を上げるためには、テクニックの習得が欠かせませんが、知識面では、著名な雀士の方々が著した麻雀参考書が大いに役立ちます。そして、その知識を実際に運用し練習するための道具として麻雀ソフトを利用すれば、知識はより応用の利く形で身につくことでしょう。

それでは、テクニックを培うのに役立つ麻雀ソフトには、どのような条件が求められるでしょうか。まず第一に、競技が公正である必要があります。裏操作が一切なく、コンピュータ雀士が利用する情報は、人間なら知り得る範囲と同じでなければなりません。

第二に、コンピュータ雀士には基本的な競技能力が備わっている必要があります。相手の捨牌を読む練習をするのであれば、対戦相手となるコンピュータ雀士の思考・捨牌は論理的でなければなりません。またその打ち筋は、あまりマニアックなものでなく、なるべく基本的なものの方が、読みの練習には役立つことでしょう。

第三に、コンピュータ雀士の「手順」や「思考過程」を閲覧・参考する機能が備わっていることが重要です。「読み」が正しかったかどうか確認できなければ、練習の効果は半減してしまいます。そこで、1局後に「思考過程」などを表示させ、閲覧できる機能があれば、読みの確認や不明な点の調査が可能となり、練習の効果はさらに大きくなるでしょう。また、「捨牌」と「最終形」だけでは、「配牌」や「ツモ順」は完全には導けないので、「配牌から最終形の一覧」が資料として1局後に表示できれば便利です。

FAT BECKY「南四局」シリーズ最新の「南四局III」は、これらの条件をすべて満たす麻雀ソフトです。さらに、アドバイス機能（思考過程付き）も搭載しているので、初心者の方にも役に立つソフトです。ライバルに差をつける秘密兵器として、ぜひ活用してみてください。