「T-Balloon」は、非常にシンプルなルールと操作で楽しめるゲームだ。プレイヤーが気球の操作に使用するのは「決定」キーのみ（スペースキーまたは【Enter】キーなど）。決定キーが押されている間は、気球は上昇する。この単純なルールに、ゲームとしてのユニークさを加えているのが、ステージ上に吹く風だ。ステージの四方は赤と青の矢印で囲まれており、矢印の向き上下左右に気流が流れる（青は右向き/下向き、赤は左向き/上向き）。この気流を巧みに利用して、気球を狙い通りの方向と場所に誘導し、ゴールを目指すことがゲームの目的だ。

ゴールには、半透明の状態と光っている状態がある。光っている状態のときはゴールが開いており、そのままゴールインできる。半透明のゴールは閉じている状態で、ゴールを開くにはステージ上の鍵をすべて集める必要がある。

ステージによっては、敵キャラの「鳥」が登場することもある。気球は鳥に触れた瞬間にミスとなり、ライフを一つ失う。周囲の矢印に気球が触れてしまった場合も同様。ライフをすべて失ってからミスをすると、ゲームオーバーとなる。ライフは、ステージをクリアするかステージ上の「ライフ」を取ることで増やせる。

ふわふわと風に流されて漂う気球を思い通りにコントロールするには、微妙なキー操作が要求される。特にギリギリの隙間しかない場所をすり抜けるのは至難の業だ。また、すばやくランダムに動き回る敵に触れないように避けながら、鍵を拾い集めてゴールを目指さなくてはならないタイミング重視のステージもある。移動するルートやタイミングを誤るとクリアできないパズル的なステージもある。バラエティに富んでいて、なかなか楽しい。

周囲の壁や敵にわずかでも触れるとアウトなので、ミスはしやすい。ただし、セーブできる上にライフの獲得も比較的簡単で、わりと気軽にプレイすることができる。ステージクリアのルートが枝分かれしていて、攻略の順序を選択できるのもうれしい。

アクションゲームの得意な人もそうでない人も幅広く楽しめるゲームといってよい。

開発中に苦労した点
苦労というのとは少し違いますが、ゲーム制作に熱中するあまり、受験勉強が疎かになってしまったのは自分自身で困りました。制作終盤では2週間ほどまったく勉強しない日が続き、これはさすがにマズイと思い、急いで完成させました。

ユーザにお勧めする使い方
ゲームに疲れたら、背景に流れる風景をじーっと眺めてみてください。本当に気球に乗って、高いところから風景を見ているような気分になれる……かもしれません。こんな風に、気球に乗ったような気分で、気楽にプレイしてくださるとうれしいですね。

今後のバージョンアップ予定
現在は別のゲームを作っておりますので、そちらの制作に集中したいと思います。また制作が行き詰まり、気晴らしにまた別のゲームを……などということにならなければよいのですが……。ちなみに今作っているのは、僕のとある作品の続編です。お楽しみに。