「SeeZ」のメイン画面は、エクスプローラに電子メールソフトをミックスしたような3ペイン構成。右側にフォルダツリー（ツリービュー）、右上には選択フォルダの内容を一覧表示するリストビューが配置される。右下は、リストビューで選択したファイルを表示するコンテンツビュー。リストビューとコンテンツビューは、縦に並べることも横に並べることも可能で、コンテンツビューを表示せずに2ペインで使うこともできる。

リストビューの表示方法は「大きいアイコン」「サムネイル」「カタログ」「一覧」「詳細」の5種類から選択できる。このうち、エクスプローラにはない「カタログ」は、サムネイルと大きいアイコンを組み合わせて表示する形式だ。表示方法にサムネイルを選択した場合、インターネットショートカットはサイトのページイメージを表示する。

リストビューでファイルを選択すると、選択したファイルの内容がコンテンツビューに表示される。コンテンツビューでは画像やテキストファイル、音声ファイル、動画ファイル、HTMLファイル、16進ダンプなどを表示することが可能。画像はスライドショウで閲覧することも可能だ。アーカイブ（書庫）ファイルを選択すると、新たにアーカイブビューが開いて内容を表示し、さらにアーカイブ内のファイルをコンテンツビューで閲覧できるようになっている。

コンテンツビューでは、画像やテキストファイルを編集することも可能。内蔵の画像ビューアを使うと、閲覧だけでなく、トリミングや色調変換（モノクロ2階調、グレースケール、セピア、ネガフィルム）、回転など簡単な加工を行える。画像ファイルの一括変換機能もあり、変換と同時に色調変換などの加工も行える。

ファイル操作の機能としては、通常のコピー/削除/貼り付け/リネームなどに加えて、ファイル名のコピーや更新されたファイルのみのコピー、属性変更、日付変更、ファイル名連番化、ファイルの圧縮/展開/分割などの機能がある（圧縮/展開は別途、対応DLLが必要）。

「SeeZ」の最も大きな特徴は、テキストファイルや画像ファイル、動画ファイルを、コンテンツビューですぐに閲覧できることだ。「ファイルの中身をちょっと確認したい」というときに、エディタや画像ビューア、ムービープレイヤーを起動するのは面倒だが、「SeeZ」を使えばまったくストレスなく、次々とファイルの内容を見ていくことができる。アーカイブファイルについてもほぼ同様の操作性が確保されているのは、特にありがたい。

個人的に気に入ったのが、登録した特定フォルダにジャンプする機能があること。非常に便利な機能で、筆者のファイラ選びの必要条件といっていいほどだ。欲をいえばメニューからでなく、直接飛べるボタンがあればなおいいのだが、それは欲張り過ぎかもしれない。

ファイラというソフトは、ファイル管理やプログラムの起動など、パソコン操作のベースとなる使用頻度も重要性も高いものだが、「SeeZ」はユーザの欲求に十分応えてくれる、優れたソフトだと思う。

開発中に苦労した点
うーん、やっぱりサムネイルでしょうか？　画像、テキスト、HTML、動画、MP3タグなど、多岐に渡って対応しつつも、速度や信頼性を損なわないようにという点ですね。あとは操作性の統一感とか全体のバランスとか……。誰でも使えるクセのないソフトにしたかったので、設定項目を最小限に減らしたり、インタフェースも極力シンプルにしたりと、難易度調整にも気を使ったつもりです。

ユーザにお勧めする使い方
やっぱりエクスプローラの代わりに、メインで使ってもらいたいですね。お勧めの設定は、

• 画像ファイルが多く含まれるフォルダは自動的にサムネイル表示にする
• 画像ファイルは内蔵ビューアを使用する

あと、意外と便利なのが「よく使うフォルダ」ですね。ここに登録しておけば目的のフォルダにすぐジャンプできますので、移動が楽になると思います。それと、常駐させることでかなり起動が速くなりますので、メモリに余裕がある方は試してみてください。

今後のバージョンアップ予定
ユーザーさんからの要望が中心になると思います。ホームページでご意見・ご感想を受け付けていますので、気軽にアクセスしてください。