アウトライン、縦書きなどの機能を備えたSDI形式の高機能テキストエディタ。入力補完や用語統一といった機能もあり、文書作成を強力に支援してくれる。JIS規格外のUnicodeテキストにも対応。周辺ソフトとして電子メモやファイラを持つ統合執筆環境ソフトだ。編集可能な文書サイズや同時に編集できる文書数は無制限(メモリに依存)。Undo/Redoにも制限回数はない。文字コードはShift JIS/JIS/EUC/Unicode/UTF-8に対応。正規表現による検索・置換やGrep、マクロおよびキーボードマクロ、文字列の色分け表示、同一文書の多重化/分割表示、クリッカブルURLなど、“高機能エディタ”と呼ぶにふさわしい多彩な機能を搭載している。
横書きのほかに縦書き表示が可能で、縦書き時に文中の2桁半角文字を縦書きに置く機能がある。2段組表示も可能。使用フォントやウィンドウサイズ、行番号表示の有無などを含めた表示スタイルは名前を付けて保存し、必要に応じてすぐに切り替えられる。
文書作成を支援する機能も豊富。文体や「ら」抜き言葉、助詞の連続などをチェックする機能や、用語の不統一をチェックする「用語統一」機能を備える。用語統一機能では、ユーザが自分で辞書を作成することが可能。チェックの際に使う辞書を指定できるので、どのような場面でも適切な用語を使った文書を作成できる。入力支援機能としては、以前に入力した文字列や検索した文字列から候補を探して補完する機能、単語を辞書から補完する機能などがある。日付や慣用句の挿入も可能だ。
字下げや箇条書き、桁揃えができる「体裁認識テキスト」の作成も可能。体裁認識テキストはプレーンテキストなので、ほかのアプリケーションにも受け渡しできる。「WZ EDITOR」独自のTML(Text Markup Language)文書であるHTX文書では、文字装飾やフォントの変更、作表、画像の挿入、ルビ・傍点・脚注などが可能だ。さらに、改行付きテキストの編集を容易にする自動整形機能、プレーンテキストや改行付きテキスト、体裁認識テキスト、HTMLテキストなど、各種テキストファイルを相互変換する機能もある。
長文や入り組んだ文書を書くのに便利なアウトライン機能は強力だ。アウトラインには、アウトラインと本文とを表示する「通常アウトライン」、アウトライン/見出し/見出し部分の本文を表示する「3ペインアウトライン」のほか、検索結果をアウトラインに表示する「検索アウトライン」、しおり位置や編集個所をアウトライン表示する「移動アウトライン」の4種類が用意されている。「通常アウトライン」や「3ペインアウトライン」では、アウトライン部を絞り込むことも可能だ。
そのほか、文書の世代管理機能、ファイル名の自動決定機能、テキストの数式を計算する簡易計算機能などもある。周辺ソフトとして、ヘルプからの機能実行や設定変更を可能にする「WZ NAVI」、ちょっとしたメモを書き込める「WZ BOARD」、2ウィンドウのキーボード操作中心のファイラ「WZ FILER」を利用できる。