リアルな3Dグラフィック空間に配置されたボタン/アイコンから、アプリケーションを起動したり、ファイルにアクセスしたりといったことを可能にする“仮想3Dデスクトップ空間”ソフト。アイコンが仮想3D空間に配置されることで、ユーザは場所を覚えやすく、各機能に直感的にアクセスできる。「3DNAデスクトップ」の画面は、その名前が示すようにWindowsのデスクトップ──壁紙に相当する場所──に表示される。ちょうどリビングルームの内部を3D表示したようなイメージで、窓の外には風景も表示されている。表示される画像は静止画ではなく、ユーザの操作に応じて画面全体がグリグリと動くようになっている。
画面の動きは実にダイナミック。例えば、左右のカーソルキーで視点が移動するような感じで画面全体が動く。視線を上下に振って上方を見上げたり、下方を見下ろしたりすることも、また前後に移動することも、もちろん可能だ。「DOOM」のようなリアルタイム3Dゲームを彷彿とさせるが、「3DNAデスクトップ」で表示されるのは敵キャラクタではなく、アプリケーションを起動するためのボタンやファイル/フォルダを示すアイコン類。仮想3D空間に配置されたアイコン類をクリックすることで、アプリケーションを起動したり、ファイルを開いたりすることができる。
アイコン類は、仮想3D空間内に雑然と配置されているわけではなく、カテゴリーで分類され、配置される。アプリケーション類を収めた「アプリケーション・ベイ」や、動画や音声などのメディアファイル類を収めた「メディア・ベイ」、インターネットのショートカット類を集めた「ブラウザ・ベイ」、静止画ファイルを集めた「画像パネル」といった具合。ベイやパネルの選択は、視線を移動することで行えるほか、ショートカットにより、ワンタッチで行うことが可能。ユーザがあちこち視線を動かして、アイコンを探す必要はない。「3DNAデスクトップ」の設定を行うオプションボタン類を集めた「オプション・キオスク」は、一番アクセスしやすい仮想3D空間内の中央部分に配置されている。
ユーザが仮想3D空間内にアプリケーションやファイルアイコンを追加することも、もちろん可能。アイコンの追加は非常に簡単で、Windowsで使われている通常のアイコンをそのまま「3DNAデスクトップ」の画面にドラッグ&ドロップするだけでよい。
デスクトップ全体に表示するだけではなく、ウィンドウとして表示することも可能。また、好みに応じて仮想3D空間のデザインを変更することもできる。基本的な構成を決定する「ワールド」、窓から見える外部の風景の「スカイ」、壁や床のテクスチャや色合いなどの外見類を定義する「テーマ」では、それぞれさまざまなオプションパックが用意されており、これらを組み合わせることで、まったく趣の異なる仮想3D空間を楽しめる。