「Aprint」は、宛名の入力からフォントの選択、印刷位置の調整など、多彩な機能を備える宛名印刷ソフト。データの入力や設定を行うメイン画面と、入力したデータを反映し、印刷位置を調整できるプレビュー画面で構成される。

封筒サイズは、長3/4号、洋1/2号、ハガキ、角2/3号の7種類に加え、幅や長さなど任意のサイズを最大8種類まで登録して使用できる。封筒や文字の向きは縦・横どちらにも対応する。

設定画面では、「宛先」「差出人」「のし袋・のし紙」のラジオボタンを押すことで、それぞれの設定項目を表示させることができる。

「宛先」では、封筒サイズ/宛名登録ファイル選択/宛名登録・選択が可能。郵便番号や住所、氏名といった項目ごとにフォントサイズや種類、色や行間隔、色や行頭のスペースなどもそれぞれ設定できる。なお、総務省または作者のホームページから郵便番号検索用のファイルを入手すれば、郵便番号と住所の双方向検索にも対応する。

「差出人」の設定項目は、「宛先」とほぼ同様の内容で、印刷される位置が異なる。宛先・差出人の同時印刷も行うことができる。

「のし袋・のし紙」では、サイズを任意に設定できるほか、印刷位置によって緑/黄/青/赤の4種類の枠が設けられており、それぞれに名称を登録するだけだ。枠ごとに印刷位置を用紙の左右中心にするかどうかや書体、文字色、文字比率を1：1にするかどうかを設定できる（1：1にしない場合は、枠内で最大の大きさに拡大される）。のし紙用のデータは、独自形式のため、宛先・差出人データとの共用はできない。

データの登録は、設定画面からの直接入力のほか、CSVファイルのインポート（編入）でも行える。また、開いているCSVファイルにデータを追加していくことも可能で、1ファイルにつき1,000件まで登録できる。宛名リストはモード別に作成することもできる。

プレビュー画面では、各項目をドラッグで自由な位置に移動できるほか、枠のサイズを変更することで、文字サイズの変更も容易に行える。

ユニークなのは、のし袋やのし紙に印刷できる機能。筆ペンを使うのが苦手な人は多いだろうが、毛筆体を選んで印刷すれば、手書きよりも美しく、しかも手軽に作成できる。封筒印刷と同様、用紙のサイズや印刷位置などを細かく調整することが可能だ。

残念な点は、登録した宛名の数件を抽出した印刷や、特定項目のみの印刷に対応していない点。例えば、会社名と担当者名を登録している宛名で担当者名を略したい場合などに、印刷したい項目を選択できる機能があるとなおよかった。

無謀にも作品をネットで公開したところ、驚くほど多くの方からご要望などをいただけるようになりました。現在このソフトが持っている機能の8割は、ユーザに育てていただいたものです。

開発中に苦労した点
生意気にも、流行っていたウィザード形式に憧れて当初は作ったのですが、中途半端でプログラムにも無理がありました。Ver.6.0でウィザード形式と決別し、現在はだいぶすっきりしてきたと思っています。

予想外の感激
目の不自由な方々にご利用いただいていることを知ったときは驚きました。音声読み上げソフトが、割合よく対応しているようです。プログラムの構成が、素人が作ったものらしく幼稚というか、単純なためだと思います。

今後のバージョンアップ予定
ユーザにおまかせです。