「ピクメル」は、送信先のケータイやPHSによる受信画像形式の違いを意識する必要なく使える写真付きメール送信ソフト。ソフト上の操作だけで、パソコンで扱えるBMP/JPEG形式の画像を写真メールとして送信することが可能だ。送信できる画像の大きさは240×240ピクセルまで。画像は1.0〜3.0倍に拡大できるほか、ウィンドウサイズよりも大きな画像は必要な部分のみをスクロールで移動・表示させてトリミングできる。

メイン画面は、左に画像プレビュー部（USBカメラ接続時にはカメラ映像をプレビュー）、右に操作ボタンを配置したシンプルな構成。操作は、送信したい画像をドラッグ＆ドロップし、メール送信ボタンを押して、宛先を設定するだけと、非常に簡単だ。送信先メールアドレスは、Outlook Expressからインポートすることも可能。ドメイン文字列を自動判別し、送信先によって適切な画像サイズに自動処理する連携機能を持つ。

J-フォンのステーション対応機（写メール対応含む）、auのEZweb（カメラ対応機）、DDIポケットの「feel H"」では、「ピクメル」からのメールを直接受信することが可能。なお、NTTドコモのiモード対応端末は添付ファイルを受け取れないため、画像はピクメル専用のストレージサーバへ送信し、ストレージサーバのURLが記載されたメールが相手に送信される。ストレージサーバでの画像ファイルの保存期間は3日間（2003年11月30日まで無料で利用できる）。

最大の特徴となっている送信先アドレスの自動判別と画像自動処理の連携を試したところ、デジタルカメラで撮影した1024×768ドット超のJPEG画像でも問題なく処理された。

写真メールを送ることで、その画像はケータイ上で待ち受け画像としても利用できるだろう。パソコン上でお気に入りの画像を手軽に待ち受け画像にしたい、といった利用方法も実用的だろう。

総合的に見ても、機能に則したシンプルなインタフェースが好感触なソフトといえる。その上で欲をいえば、送信前に明るさを変えられる程度のレタッチ機能が搭載されているとよりよかった。

なお、「ピクメル」上に送信履歴を残すことができないため、オプションの「送信メールを自分にも送信する」にチェックを入れておくことをお勧めする。

開発中に苦労した点
最も苦労した点は、添付書類に対応していない携帯電話に画像を渡す方法です。これは、「ピクメル」専用のサーバを用意し、暗号化したファイルをそこにアップロードしてメール本文にURLを挿入するという手法を取っています。

ほかに、各携帯電話会社やそれぞれの携帯電話の機種ごとに受信できるメールのサイズや画像フォーマットを調査し、調整する作業にも苦労しました。

ユーザにお勧めする使い方
「ピクメル」は、カメラがなくても使えます。画像ファイルをドラッグ＆ドロップして、拡大・縮小・トリミングすれば、添付画像にすることができます。USBカメラをお持ちでなくても、デジタルカメラの画像などを携帯電話に送ることができます。

今後のバージョンアップ予定
フレームなどの画像加工・編集機能の追加を考えています。ほかに、送信先の端末の機種を設定しておけば、画像サイズを最適な大きさにする機能も追加したいと考えています。