「Country Road」は、それぞれまったく性質の異なる3種類の生物の繁殖と移動を制御するステージクリア型のゲーム。ステージクリアの条件は、制限時間内にマップ内の定められた場所すべてにレンガを敷くこと。そのためにプレイヤーは、「バリケード」などのアイテムを設置・撤去しながら、3種類の生物をコントロールする必要がある。1プレイ5分から15分程度の短時間で遊べるのが特徴。

登場する3種類の生物は「ファーマー」「ソルジボン」「ホロイ」。ファーマーは、すべての生物の生命を支える「えさ」を生産する生物。この生物の数が少なく「えさ」が不足するとすべての生物は徐々に体力を消耗し、やがて消滅してしまう。ソルジボンは、行く手を塞ぐ木を伐採したり敵をやっつけてくれる生物。ホロイは、行く手を塞ぐブロックを破壊し、レンガを運んで所定の場所に施設してくれる生物だ。これらの生物はみな勝手気ままに動き回り、プレイヤーが直接コントロールすることはできない。プレイヤーが操作できるのは「変な浮遊物」と呼ばれるキャラクタのみ。このキャラを操作して「バリケード」「寄せ玉」の設置・撤去を行い、3種類の生物を間接的にコントロールしてゆく。

「バリケード」を使うと、生物の移動を制限することができる。これにより、同じ生物のオスとメスが接触する機会を増やして繁殖を促進させたり、囲い込んで増殖を制限したりすることができる。「寄せ玉」はその名の通り、生物を引き寄せる玉であり、3種類の生物のそれぞれに専用の寄せ玉が用意されている。寄せ玉を使用することでターゲットとなる生物を目的の場所まで誘導することができる。あとは、それぞれの生物がその性質に従って行動するのにまかせ、目的が達成されるのを待てばよい。

もっともこのタイプのシミュレーションゲームの通例で、ゲームの取っつきそのものはあまりよくない。ルールをすべてきちんと把握し、ゲームの進め方やステージクリアのためのポイントを理解するのには若干手間取らされる。筆者は最初のうち、エサの生産を確保しながらファーマーの個体数を一時的に減らすことができずに苦労した──生物の総数は3種類合わせて100までに制限されているため、ファーマーが多すぎると他の生物を増やすことができない。といって安易な方法でファーマーを減らそうとするとエサが不足して他の生物まで消滅してしまう。

しかし、苦労するだけの価値は間違いなくあるゲームだ。いや、むしろその「苦労して試行錯誤する」ところこそが醍醐味といってよいだろう。

そんなある日、「オスとメス」「3種類のキャラクタ」「生物の数の上限」という三つの要素が浮かびました。これをきっかけにゲーム内容がイッペンに固まり、無事、完成させることができました。

ゲームのルールと操作が少々複雑なので、最初は何がなんだかよくわからないかもしれませんが、やっているうちにだんだん慣れてくる（はず）と思いますので、ちょっとした時間に少しずつでも遊んでいただければ幸いでございます。