マルチアカウント対応の“定番”電子メールクライアントソフト。今回、Ver.5.1にバージョンアップして、POP3-SSL(Secure Sockets Layer)に対応。メール送受信処理の高速化、UNICODE(UTF-8)メッセージの自動判別拡張などが実現された。また、Windows XPに完全対応し、Mac OS X版が追加された。「Eudora 5.1-J」は、前バージョン5.0-Jの機能を継承しながら、安定性と各所の機能が拡張された電子メールソフト。基本的な送受信に加え、多彩な条件を登録できる振り分け(フィルタ)、Eudora 5.xユーザ同士でのファイル共有を可能にする「ESP(Eudora Sharing Protocol)」機能などを搭載する。メールメッセージのインポートは「Outlook Express5.0/6.0」「Outlook98/2000」「Netscape Messangerは4.7/6.0」から行うことが可能だ。
画面は、フォルダツリービュー、メール一覧、プレビューウィンドウで構成されており、フォルダツリービューは、メールボックス、ファイルブラウザ、定型文書、署名、パーソナリティ(マルチアカウント管理)といった、用途ごとに分けられた5個のタブを切り替えて使用する。
受信メールは、HTMLメールの表示が可能で、ウイルス対策としてJavaScriptの実行をOFFにすることもできる。メッセージの各国文字コード判別は、従来自動判別されていた英語(ISO-8859-1など)や日本語(JIS X0201など)コードなどに加え、ISO-8859-15やUTF-8(UNICODE)にも対応した。
送信メールは、テキスト形式のメールはもちろんHTMLメールの送信も可能。定型文書として時候の挨拶などが用意されている。また、マルチアカウントでの使用時に、接続先アカウントを「From」部分のプルダウンメニューから選べる(アカウントに応じた署名の自動切り替えが可能)ほか、アドレス帳に登録していないアドレスに送信する場合でも、過去に送信履歴があれば、アドレス補完機能が働くため、文字列が不確かでも心配がない。
さらに、「PureVoice」と呼ぶボイスメッセージ送信機能や、「ESP」と呼ばれるファイル共有機能などをプラグインで利用できる。PureVoiceは、メニュー上の「Q」アイコンをクリックすれば専用のレコーダソフトが起動し、マイクから録音した音声ファイルを添付送信できる。
「ESP」は、特定のメールボックス(フォルダ)内のファイルをEudora 5.xのユーザ間で共有できる機能。指定した一定の間隔でフォルダ内のファイルをチェックし、複数のユーザ間で送り合う仕組みとなっている。
アドレス帳機能には、メールアドレスや名前以外にも住所、メモなど多数の項目を入力できる。写真の貼り付けも可能だ。ニックネーム検索にも対応しているほか、CSV形式でエクスポートすることもできる。
そのほかユニークなのは、メール送受信数の統計一覧を参照できる機能。「統計情報」は、1日/1週間/1ヵ月/1年ごとの統計を個別選択でき、どの程度のメール送受信が行われたかがグラフ表示でひと目でわかる。