「ekitanExpress Online」は、乗り換え情報サイト「駅前探検倶楽部」の検索エンジン/時刻表データを利用した、いわば「駅前探検倶楽部」のアプリケーションソフト版といった位置づけのソフト。乗り換え検索に加えて、終電検索、時刻表の表示ができる。「駅前探検倶楽部」サーバ上のデータを利用するため、常に最新の時刻表データをもとにした検索が可能だ。応答速度もWebに比べて大幅に向上している。検索した経路上の駅の時刻表や地図、天気、お勧めスポットなど、「駅前探検倶楽部」が提供している周辺情報も簡単に呼び出せる。

乗り換えの検索は、乗車駅と下車駅、時刻を指定して行う。Web版ではできない経由駅の指定も「ekitanExpress Online」では可能になっている。駅名の入力は漢字だけでなくひらがな・ローマ字でも可。補完機能もあり、駅名の一部だけ入力するとプルダウンメニューに駅のリストを表示する。

一度入力された発駅、着駅、経由駅は履歴として保存されて次回以降はプルダウンメニューから選択することができるほか、発駅、着駅、経由駅のセットでも保存される（別途オプション設定での登録も可能）ので、一括指定も可能になる。また、検索条件（時間や料金などの優先項目、有料特急の利用、航空会社の優先）の切り替えも簡単だ。

検索結果は、乗車時刻などのリスト画面と、経路ごとの詳細画面で表示される。詳細画面からは経路上にある各駅の時刻表や地図、天気、お勧めスポットを呼び出すことができる。

発駅または着駅の横にある矢印をクリックするだけで、検索時間前後の電車を表示する機能も搭載する。これにより、あらためて条件を設定し直す手間が省ける。さらに、定期券使用区間を設定しておくと、検索経路のうち定期券区間分を除いた料金を計算/表示することも可能だ。

また、Web上での検索ではどうしてもページスクロールが必要だったりレスポンスに時間がかかったりするが、そうした点でもクライアントソフトならではの操作性で、使い勝手は格段によい。乗り換え検索のWeb版とクライアントソフト版双方のいいとこ取りをしたソフトといえる。

筆者が個人的に喜んでいるのは、検索結果を履歴に残し、交通費の精算ができる機能。仕事でちょこちょこと出かけた交通費を経費として1年分計算しなければならず、これが面倒でたまらなかったのだ。この機能を使えば、経路を調べるついでに履歴保存しておけば、あっという間に交通費の計算が終わってしまう。出張の多い（経費の精算が苦手な）ビジネスマンにも、この上ない強い味方になると思う。

• ブラウザとサーバのやり取りの回数や通信データ量が多くなり、速度が遅くなる
• 多機能を実現するとWebブラウザでは操作が多く、面倒になってしまう

また、月末等の交通費精算で乗り換え案内を手帳片手に同じ条件で調べ直すなどのご利用も多いことがわかり、検索履歴を保存しておければと考えたのですが、Webブラウザではローカルデータの保存は困難です。

一方、ネットへの接続環境はADSLなど常時接続が急激に増加していることから、インターネットへの接続をするという「壁」は非常に低くなってきております。

そこで、インターネットのよい点とアプリケーションのよい点を融合させた「ekitanExpress Online」を開発いたしました。

開発中の苦労
Webブラウザやiモードをはじめとする携帯電話でサービスを行うWebアプリケーションは開発経験やノウハウがあるのですが、Win32アプリケーションの開発はほぼ初体験ということもあり、不慣れな点も多く、開発には苦労しました。また、使いやすい機能の絞り込みを開発者全員で吟味し、高速な検索を体感してもらうための速度チューニング、安定な動作を提供するための検査を十分に実施し、お客さまに快適ご利用いただけるよう注力しました。

ユーザにお勧めする使い方
「ekitanExpress Online」はインターネットと連動することにより、リアルタイムな情報を提供します。乗り換え結果に連動した運行情報もご案内できますので、出かける前にサッと検索して、乗り換え経路や料金はもちろん、出発・到着時間や運行情報もご確認ください。また、検索したあとに「履歴に保存」ボタンを押して検索結果を保存しておけば、月末などの交通費精算も楽々です。

今後のバージョンアップ
インターネット連動の強みを活かし、リアルタイムな情報との連動をますます強化します。またスキン機能やアラーム機能など便利で楽しい機能にも提供していきたいと計画しています。