ルールがわかりやすく比較的短時間でできる、初心者にも優しいアクションRPGだ。ゲームの冒頭で非常に丁寧な解説が用意されている。ゲームそのものも序盤、中盤、終盤と大きく三つに分かれていて、徐々に難易度が上がっていく親切な作りとなっている。序盤は手馴らしモードなので、トラップや戦闘もあまりなく、初心者の練習に最適であろう。ただ、慣れた人間はちょっと物足りなく感じるかもしれない。中盤は、クイズあり、パズルありのバラエティに富んだ6種類の問題が用意されていてなかなかおもしろい。そして終盤は、敵もグンと強くなってかなり手こずらされる。序盤と中盤、中盤と終盤、それぞれの区切りにはボスキャラも登場し、なにやらいわくありげなドラマも展開される。プレイヤーを飽きさせない、非常によく考えられた構成だ。
戦闘もスリルがあって楽しい。戦闘フィールドが狭く、岩などの障害物があるため、敵の攻撃を避けながら地雷を敷設し、そこにおびき寄せるという操作がなかなか難しい。一度に地雷を一ヵ所にしか設置できないため、設置場所が非常に重要である。変な場所に設置しようものなら、敵が全然踏んでくれず、それを回収できるまで無防備のまま逃げ回るはめになる。楽しくユニークな戦闘方法である。
ただ、踏爆型以外の地雷が非常に使いづらく(特に埋込型は敷設に時間がかかる上、急いでキーを連打していると、つい勢いあまってせっかく敷設した地雷を回収してしまう)、どうしても踏爆型地雷ばかり使うはめになってしまう。また、キャラがレベルアップしても地雷の威力は当然変わらない。このため、ゲームの後半になるとやや戦闘が単調に感じられるようになるのが少し残念。このあたりが改良されると、さらにおもしろいゲームとなるのではないだろうか。
(秋山 俊)