ソフトを開発しようと思った動機、背景
ちょっとは有名になったけど、未だに貧乏なあるオンラインソフト作家は平凡でも充実した生活を送っていました。しかしあるとき、Badtrans.Bという恐ろしい悪魔がやってきました。そもそも彼は貧乏なので、昼下がりの常時接続ができません。彼は56Kモデムを使い、@Niftyのテレコミ3(電話代込み月3時間まで950円)でソフトのアップロードとメールを行っており、接続時間としてはそれで十分でした。しかし、ウイルスメールが1通来ると受信に最低40秒の接続時間が必要です。そのため、経済的意味で彼のオンラインソフト作家生命が存続の危機に瀕しました。
ウイルスメールという悪魔はBadtrans.B、Nimda、Klezと名前を変えていきましたが、彼はあることに気づきました「あれ、『Nifty Manager』で見ると<iframe>タグがみな共通だ!」。そこで彼はこの点を使ってメールサーバからウイルスメールを受信する前に削除することを考えつきました。少し解説します。「Nifty Manager」とは彼が愛用している時代遅れのメーラです。SMTPもPOP3も使っていません。さらに、HTMLメールを決してHTMLとして見ることができません。彼のパソコンがいままでウイルスにかからなかったのは「Nifty Manager」を使い、Outlook(Express)を決して使うことがなかったからです。
開発中に苦労した点
彼はユーティリティ関連のソフトを作ることは得意でしたが、通信系ソフトを作ったことがありませんでした。そこで「電子メールプロトコル詳説」(ケビン・ジョンソン著、ピアソン・エデュケーション発行)を買いました。税込みで5,460円もしました。オンラインソフト作家というのはフリーソフトを作るときでも、こういうことで結構お金がかかるのです。
ユーザにお勧めする使い方
「Virus Mail Killer」は彼のようにウイルスメールでうんざりしている人にはうってつけです。彼は「Virus Mail Killer」を使ってウイルスメールを削除してから「Nifty Manager」を起動しています。ここで注意しなければならないのは「Nifty Manager」の代わりに Outlook(Express)を起動しない方がいいです。というのは「Virus Mail Killer」を使ってウイルスメールを削除してから Outlook(Express)を起動するわずかの間にウイルスメールが到着し、プレビュー機能でウイルス感染する可能性もあるからです。
今後のバージョンアップ予定
彼は移り気です。いつ他のソフトに興味が移ってしまうかわかりません。要望事項は早いうちに彼にメールしておいた方がいいと思われます。気が向いたら機能追加してくれるでしょう。
ところで、彼はあることを心配しています。そもそも<iframe>タグを使わない新しい形のウイルスメールが現れはしないかと。彼は「そのときは『Virus Mail Killer』の機能追加の範囲でできるのならやろう」と、悪に立ち向かう固い決心をしているのでありました。
(杉山 利幸)