「風来のシレン 〜月影村の怪物〜 インターネット対応版」は、ゲーム専用機で人気の「風来のシレン」のWindows/ダウンロード版にいくつもの新機能を追加した最新版のRPGだ。全国のプレイヤーとランキングを競う「インターネット番付」や、ダンジョン内で力尽きた他のプレイヤーを助けに行く「風来救助隊」、週ごとに内容が変化する週替わりダンジョン「今週の穴」など、インターネットの利点を生かした機能が盛り込まれている。プレイヤーには「風来のシレン」シリーズのデスクトップカレンダーが毎月プレゼントされるほか、番付の上位に入った人や、救助ポイントを貯めた人へのレアアイテムのプレゼントが用意されている。

ゲームシステムは、冒険するたびにダンジョンのマップが変化し、アイテムやモンスターの出現位置も変化する「不思議のダンジョン」シリーズでおなじみの方式。ターン制を採用しており、プレイヤーが何らかの行動を起こさない限りモンスターも行動しないので、ピンチのときなどにはじっくりと打開策を考えることができる。

ストーリーは──相棒のコッパを捜す途中、偶然「月影村」に立ち寄ったシレンは、村人たちを苦しめる「オロチ」の存在を知る。子供を生け贄に捧げなくてはいけない村人たちの悲しみを見捨ておけないシレンは「供養峠」に棲む「オロチ」退治に立ち上がる──というもの。

「供養峠」に向かう道には「やさしい」「ふつう」「むずかしい」の3通りがあり、プレイヤーのレベルに合わせて選ぶことができる。ストーリーが進むに連れて、冒険の仲間ができたり、村人たちがアイテムを提供してくれたり、道具を保管する倉庫を用意してくれたりといったイベントが用意されている。

もちろん、「不思議のダンジョン」シリーズでおなじみ、クリア後のおまけダンジョンも用意されている。本編のダンジョンよりもずっと難しいメインのダンジョンのほか、冒険の条件やクリア条件が異なるいくつものダンジョンが待ち受けている。

といって、毎回、ただ単に冒険を繰り返すだけでも飽きてしまう。この「月影村の怪物」では、そのあたりも工夫されている。冒険に失敗して再度チャレンジするときに村人が強力してくれたり、後半からは冒険中に入手したアイテムを次の冒険に備えてストックしたりすることもできるようになる。冒険の内容も、ひたすら自分が生き残ればよい場合や、自分より弱いものを守りながら進まなければいけない場合など、ストーリーが進むに連れて変化するよう工夫されている。

本編クリア後のお楽しみも満載で、キャッチフレーズの「1,000回遊べるダンジョンRPG」という言葉に偽りはないと感じさせられた。