「DDDock」は、ファイルやアプリケーションなどのアイコンをパレットに登録し、ワンクリックで開けるようにするランチャ。シンプルなデザインで、操作方法もわかりやすい。画面は「メインドック」と「プロセスドック」の二つのウィンドウから構成される。メインドックはランチャの機能を持つウィンドウ、プロセスドックは「DDDock」自身を含めて、起動中のソフト（プロセス）を一覧表示するウィンドウだ。

メインドックには、アプリケーションやフォルダ、データファイルのほか、エイリアス、コントロールパネル書類なども登録できる。アイテムの登録は、アイコンのドラッグ＆ドロップのみで完了。また、ダイアログでファイル選択することでも登録できるほか、プロセスドックからのドラッグ＆ドロップでも登録できる。用途別などでグループを作成し、アイテムを分類・管理することが可能で、1グループには最大32個のアイテムを登録できる。作成できるグループ数には制限がない（メモリ、ディスク容量に依存する）。グループの切り替えは、メインドック左側に表示されるリストで行える。

登録アイテムに対しては、ワンクリックで開けるほか、「情報を見る」「オリジナルを表示」といった操作を行えるようになる。アイテムがアプリケーションの場合は、関連するファイルをドラッグ＆ドロップすれば、そのファイルを開いて起動する。

登録アイテムから簡単にエイリアスを作成することも可能で、アイテムのアイコンをFinderの適当な位置（デスクトップまたはフォルダ内）にドラッグ＆ドロップするだけでよい。

デザイン面では、メインドック/プロセスドックともに、アイテムのアイコンサイズを大/小の2種類から選択できるほか、ファイル名のフォントおよびサイズの変更ができる。メインドック全体のサイズ（縦○マス×横○マス）を（登録数やボタンの空白の有無にかかわらず）自由に変更することも可能だ。

まずはじめに「○マス×○マス」というサイズを決定してからドックを埋めるという手順がなく、必要に応じてマウスドラッグでウィンドウを大きくしてゆけば、空白のマス目がどんどん出てくるのには、ちょっと驚いた。逆にアイコンの入ったマス目もウィンドウサイズの調整によって隠すことができる。また、マス目を隙間なく詰めるとか、必ず正方形や長方形にするとかいう制限がなく、登録できるアイテム数が32個という制限を除けば、どのようにも配置できる。このあたりは他のランチャと大きく感覚の違うユニークな特徴だろう。

筆者としては、深い階層にあるサブフォルダに（途中のフォルダを介さずに）直接アクセスできるのが、案外便利に思った。たとえそのフォルダがどの階層にあってもワンクリックで開ける、というのはなかなかうれしい。グループは自由にいくつでも作れるので、企画書ファイル、画像ファイルなど、普段はバラバラに（まったく異なる階層構造で）管理しているフォルダを「DDDock」内のひとつのグループに置いて同時に開いて作業する、という応用が考えられ。なお、試しに一度登録したフォルダを移動してみると、追跡して開いてくれる。ゴミ箱に入れたり、削除したときには、警告が表示された。

もちろん、マウスを中心とするいかにもMacらしいインタフェースもポイントだ。ボタンへの登録や削除、グループ内に登録ずみのボタンの配置やグループ表示順の変更など、ほとんどの基本操作が、ドラッグ＆ドロップ、コンテキストメニュー、【option】＋マウスなどの簡単なマウス操作でできるので、はじめての人でも感覚的にすぐに慣れて、使いこなすことができるだろう。

開発中に苦労した点
ドラッグ＆ドロップにより、行を入れ替えられるリストボックスを作るところで苦労しました。でも、とても楽しいところでもありました。

ユーザにお勧めする使い方
「DDDock」に登録されたファイルやフォルダを他のソフトにドロップしたり、その逆も可能です。もちろん、相手のソフトがドラッグ＆ドロップに対応していればの話ですが。特にFinderへのドロップでエイリアスを作るのはお勧めです。また、プロセスドックを使って、現在起動している複数のアプリケーションをまとめて終了するのもお勧めです。ただし、各アプリケーションのファイルのセーブには気をつけてください。

今後のバージョンアップ予定
よりスッキリしたインタフェース、よりすばやい操作をめざして改良していきたいと思っています。