3D CGのレンダリングの際、特殊な色(影)付けやエッジ抽出を行うことより、セルアニメーションタッチのCGを作成できるレンダリングソフト。正確な3Dモデルから、温かみのあるイラスト風の画像を作れる。「metatoon」は、インポートした3Dオブジェクトに対してレンダリングを行い、パース図形を作成するためのレンダリング専用ソフト。ただし、一般的な技法とは異なる「トゥーンレンダリング」(セルシェーディング)という技法でレンダリングを行うため、3Dオブジェクトから2Dのセルアニメ風CGを作れる点が大きな特徴だ。つまり、通常であれば、なめらかな立体画像が得られるところを、特殊なレンダリング法によってアニメーションタッチ風の画像を得られるようにするソフトだ。
トゥーンシェーディング(一定の角度間に対して同じ色(の影)を付ける)や、エッジ抽出(オブジェクトの輪郭線を描画し、よりセルアニメ風にする)など、トゥーンレンダリングを実現するために必要な機能を装備。色数を極端に減らして、段階的に色を調整するトゥーンシェーディングでは、色の境目をスライドバーで設定できるなど、直感的な操作が可能になっている。
設定できる色の「段数」は4段階。それぞれに対して自由に色調を設定することができる。さらに、段と段との境目のぼかし具合なども設定できるほか、透明度の設定やオブジェクトを発光しているように見せるといった設定も可能だ。これらは、個々のオブジェクトごとにプロパティとして設定できる。
メイン画面は一般的な3Dモデリングソフトと似た構成だが、ここで設定できるのは光源の位置やカメラの位置など、レンダリングに関わる部分に限られる。メイン画面でカメラ位置を調整することで、最終的なパース図を作成する。
モデリングソフトではないので、オブジェクトの変形などを直接行うことはできないが、材質定義ファイルの一括書き出し機能があるため、他のソフトでのモデルデータの修正後に、元の編集状態に戻しやすい。
読み込み可能なデータ形式は、MetasequoiaのMQO、ROK(六角大王)、3DS、DXFの4種類。レンダリングした画像は、シェーディング付きのほか、エッジ部分だけをBMP/JPEG/PNGなどの形式で出力できる。