パスワードなどの個人情報の文字列をまとめて保存し、マスターパスワードの入力で呼び出せるようにするパスワード管理ソフト。「PasswordWallet」は、サーバやファイルにアクセスするためのパスワードなどを安全に管理することのできるパスワード管理ソフト。管理できる項目はパスワードのほか、ユーザ名、URLとメモ。これにタイトルを付けたものを、「財布」ファイル内に一組の「財布項目」として管理する。ひとつの「財布」ファイル内には、複数の「財布項目」を保存できる。
作成した「財布」ファイルは、強力なBlowFishアルゴリズムで暗号化される上、ファイルを開く際のマスターパスワードを設定できるため、安全な状態で管理することが可能だ。Mac OS 9以降では、マスターパスワードをキーチェーンコントロールパネルに追加することもできる。また、「財布項目」一覧ウィンドウでは、タイトルと変更日以外の文字をマスクして、読めなくすることもできる。
「財布項目」に登録された文字列は、クリップボードを介して他のアプリケーションに入力できる。パスワードなどのクリップボードへのコピーはメニューや、「財布項目」一覧ウィンドウのショートカットバーから行える。URLであれば、ショートカットバーから「URLを開く」コマンドを実行し、設定されたURLをブラウザで開いたりすることも可能だ。クリップボードにコピーされた内容を、指定時間経過後(例えば30秒後など)に自動的にクリアする機能もあり、クリップボードから情報が漏れてしまうことも防げる。
便利な機能として「パスワード自動作成」機能、フォームへの「自動入力」機能などがある。パスワードの自動作成は、デフォルトでは、ランダムな「英字小文字+英字大文字+数字」を3回繰り返した計9文字のパスワードを生成してくれる機能。デフォルト以外にも、ユーザが文字種類と文字数を指定して作成することも可能だ。自動パスワード作成のオプションとして、新しいパスワード作成時に元の古いパスワードをメモフィールドに保存する機能や、パスワード内の数字を自動的に強調表示する機能などがある。
自動入力機能は、ユーザ名とパスワードのセットを、Webページのフォームに自動入力してくれるもの。この機能でも、指定時間経過後にバッファを自動クリアすることができる。
そのほかにも、登録データのテキスト書き出し/テキスト取り込み、登録項目に変更があった際の自動保存機能などがある。Palm OS用のコンジット(日本語版は現在作成中)が同梱されており、Palmと同期させて使用することも可能だ。