CD-R/RWドライブを用いて音楽CDやデータCDを作成する際に使用する、CD-R/RWライティングソフト。多数のフォーマットに対応し、使い勝手を高める数多くの機能を備える。「書き込めるCD」であるCD-RやCD-RWは、ドライブ/メディアともに安価で、しかも大容量のため、これを利用する人は非常に多い。ただしCD-R/RWは、フロッピーディスクのようにエクスプローラからファイルをコピーしたり削除したりといった、普通のディスクのような使い方ができないため、専用のライティングソフトが必要となる。「nero 5.5 BURNING ROM」は、このライティングソフトのひとつで、対応フォーマットや機能の豊富さと操作性の高さを兼ね備えている点が特徴。
「nero 5.5 BURNING ROM」で作成可能なフォーマットは、コンピュータのデータを記録するCD(CD-ROM)、CD-DA(音楽CD)、コンピュータのデータと音楽データが混在したCD Extra、動画記録規格であるVideo CD/Super Video CD、Windows/Macintosh両対応のCDであるハイブリッドCDなど。そのほかのフォーマットを含め、計12種類と数多い。
CDライティングに必要となる機能(周辺ソフト)も豊富だ。音楽CDの情報管理に便利なCDDB機能、MP3を作成できるMP3エンコード機能(試用版)、TwinVQエンコード機能、オーディオ波形エンコード機能、オーディオフィルタなどの音楽関連の機能。動画ファイルを作成するMPEG-1/2エンコーダ「TMPGEnc」といった動画関連機能。そのほかにも、CD-R表面やCDラベルの印刷などを行える「CoverDesigner」、仮想CD-ROM機能「nero ImageDrive」、CD-RWをフロッピーディスクのようにエクスプローラから使えるようにするドライバ「InCD」などがあり、いずれもそれぞれが独立したソフトとして販売されていてもおかしくない機能の高さを備えている。
機能が豊富なソフトは、どの機能を利用するのかの選択肢が多く、使い方が難しい傾向にあるが、「nero 5.5 BURNING ROM」では、ソフトからの質問に答えていくだけで目的とする機能を選択できる「ウィザード」を備えており、はじめて使う場合でも使い方に悩むことは少ない。また、使い方に慣れたユーザであれば、ウィザードを使わず、いきなりフル機能を呼び出すこともできる。
CDに書き込むファイルの選択は、エクスプローラ風の画面でドラッグ&ドロップで行える。最近増えてきた74分を超える長時間メディアに対応する「オーバーバーン」機能もサポートする(利用するドライブやメディアにもよるが、ソフトとしては最大99分メディアまでに対応する)。曲名やタイトルなどの情報を、音楽CDにあわせて書き込む「CD-TEXT」にも対応するなど、CD-R/RWドライブが持つ機能を余すところなく利用することができる。