「丸電卓」は、計算の過程をすべて残せるため、検算を行う必要がない電卓ソフト。入力ミスがあった際の訂正や再計算も簡単に行える。計算結果に対して、そのまま続けて次の計算をしたり、計算結果をファイルに保存して、あとで集計を行ったりすることも可能だ。

使い方は、一般的な電卓とほぼ同じで、簡単。プログラムを起動したあと、普段電卓で打っているように、計算したい数字と「＋」や「−」「*（×）」「/（÷）」などの演算子を順番に入力し、最後に「＝」の代わりに【Enter】キーを押すだけでよい。ツールバーには「%」「√」「MR」「＋−」などのボタンが用意されており、一般的な電卓と同様に使うことができる。

最大の特徴は、入力した計算式がレシートのようにきちんと並んで残ること。計算式に入力ミスがあった場合は、その部分を修正するだけで、ただちに再計算される。修正は行全体を入力し直すことも、ひとつの数字だけを直すことも自由自在だ。

ひとつの計算が終わったあとに、その結果に対して新たに別の計算式を入力し、計算させることもできる。行数に制限はなく、いくつでも式を連続することが可能だ。連続計算の場合でも、式の途中の数字を変更した際に、すべての式が再計算されるのは、通常の計算と同様だ。また、「＝」の代わりに「M＋」「M−」を使うことで、小計も簡単に求めることができる。

計算式とその結果をファイルに保存することができるのも特徴のひとつ。独自の「00m」形式のほか、CSV形式で出力することもできる。結果を記録しておけるだけでなく、あとでファイルを開き、続きの計算を行うことも可能。さらに、複数のファイルを一度に開いて、明細を集計するといった使い方もできるようになっている。

なんといっても操作が電卓そのままなので、パソコンに慣れていない人でも即座に使うことができる。また、慣れた人にとっても、表計算ソフトのように関数を入力したり、範囲を指定したりという面倒な操作がないので、ちょっとした計算をするだけならはるかに手軽で使いやすい。

それでいて、電卓のように計算結果をメモする必要もなく、自分がどのような計算をしていたのか覚えている必要もない。思いつくままに計算を重ねて、満足のいく結果が出たら保存するといったことが実に気軽にできる。

データをファイルに保存して、あとで集計できるのもうれしい。例えば、毎日の伝票を個別のファイルに保存しておき、月末に集計するということが非常に簡単にできる。

通常の電卓の簡便さはそのままに、不便な部分を解消した実に優れたソフトだと感じた。関数を駆使した複雑な計算には向かないだろうが、四則演算とルート、パーセントで事足りる計算には最適のツールといってよい。

ヨーするに、電卓のように計算できて、変な技能や苦労とは無縁。ミスっても、そこを直してアッケなく完了するのがほしかったのです。それが、ペケでない電卓であり、「丸電卓」です。

開発中に苦労した点
「丸電卓」は新方式の電卓です。しかし、現在のメニュー構成はワープロ並みです。電卓としての個性を保ちつつ、ワープロなどにある機能を取り入れるのが大変でした。

ユーザにお勧めする使い方
お勧めする使い方はイロイロで、その一部を紹介します。

1. 簡単なので、PCの初心者に計算を依頼することも可能です
2. チョー長い計算も楽にできます
3. 複数の見積もりを比較するような面倒なケースも楽です
4. 金額だけの家計簿など、データベース的な使い方もできます
5. 数字を変化させて答えを目標に合わせる計算は、数字を訂正するだけです
6. 小計の合計など、複数の計算を含む計算もできます
7. 定数を使った計算も楽にできます
8. %の値引きもチャンとできる消費税対応電卓などに簡単に変身します
9. 表計算ソフトを補完するツールになります