「Clock Launcher」は、シンプルなデザインのデジタル時計型ランチャに、日ごろよく使うさまざまな機能を盛り込んだソフト。初回起動時は小型のデジタル時計だけが表示されるが、搭載された機能は時計のほかに、ランチャ、タイマ、メールチェッカ、付箋メモ、CDプレイヤー、MIDI/MP3プレイヤー、メモリモニタ、タスクリスト、アーカイブの圧縮・展開と、実に多彩だ。

ランチャは、環境設定画面にアプリケーションやフォルダといったアイテムを、ドラッグ＆ドロップするだけで簡単に登録できるもの。グループを定義することで階層管理が行えるほか、グループ内のアイテムを同時に起動することもできる。登録済みアイテムのアイコンの表示/非表示の切り替えも可能だ。アイテムを登録するだけであれば、メインの時計画面にドラッグ＆ドロップしても行える。

タイマは、WAVファイルの再生、メッセージボックスの表示、プログラムの実行、時刻合わせを、三つまでの時刻で設定できる機能。そのほかにも、時刻合わせ以外の機能をカウントダウンで実行させることもできる。

メールチェッカでは、三つまでのアカウントを設定し、指定間隔でメールチェックを行える。メール着信時にWAVの再生やメーラの起動を設定できる。

メイン画面に表示できるボタンとして標準で用意されているものに、CDプレイヤー、MIDI/MP3プレーヤー、メモリモニタ、タスクリストの各機能がある。いずれもシンプルながら、必要十分な機能を備えている。MIDI/MP3プレイヤーはリストプレイも可能。メモリモニタ機能では、メモリ残量を表示するだけでなく、メモリの利用状況を整理する「メモリ掃除」なども備えており、おまけ的な機能にとどまっていない。

このほかにも、デスクトップに付箋を表示する付箋メモ機能、圧縮・展開機能（LZHの圧縮/展開、ZIPの展開が可能）などがあり、さらに、アクティブウィンドウの指定位置にメイン画面を追従させてくっつけたり、アクティブウィンドウにマウスポインタを移動させるといった機能まである。万能ユーティリティと呼んでもよいほどの多機能ぶりだ。

実際のところ、こうしたプログラムが単に待機状態でいる限りでは、メモリにしろCPUパワーにしろ、それほどの負荷とはならない。また複数種類を併用しても、ソフトごとの「相性」によるトラブルもそれほど多くはないようだ。しかしながら、例えばタスクトレイに数多く並んでいるアイコンを見てしまうと、なんとなくあまりよい気がしないのも事実だ（人によっては、ここにたくさんアイコンが並んでいるのが好きな人もいるのかもしれないが）。

そこで「Clock Launcher」だが、常駐ソフトとしては非常に多機能で、しかも幅広い分野の機能を一気に集めてしまっており、これ1本だけで他の常駐ユーティリティの五つか六つ分くらいをサポートできそうな勢いだ。「Clock Launcher」だけを動かしておくことで、他の常駐ソフトはかなり減らせるのではないだろうか。

各機能はすべて「Clock Launcher」の画面からコントロールできるので、操作性は統一されるし、タスクトレイのアイコンも一つで済む。便利なユーティリティはほしいけど、ここにずらずらとアイコンが並んでいるのが嫌いな方は、この「Clock Launcher」を使ってみてはいかがだろうか。

もうひとつは開発の動機としてよくある「ほしいソフトが見つからないから作ってしまおう」というものです。インターネットを探せばランチャソフトは、たくさん見つかったのですが、機能や操作性が求めているものと違ったりして、使い続けることができませんでした。結局、気に入るランチャが見つからなかったことと最初の動機が重なり、自ら開発しようと思ったわけです。

開発中に苦労した点
苦労したのは、やはりAPIやMFCの知識が少なすぎたことです。APIやMFCのクラスライブラリを知っていれば簡単にすむところを、何時間も悩んだり、やりたい機能を実装できたと思ったら、使い方がおかしくてリソースをどんどん消費していったり……（汗）。でも、やりたいことや機能を実装していく喜びの方が遥かに大きかったので、いまでは苦労したとは思ってません。

ユーザにお勧めする使い方
ランチャとして使うのもよいですが、自分好みのスキンをデザインして見るのも楽しいかもしれません。ビットマップファイル1枚をペイントするだけでスキンを作れるようにしてありますので、簡単にできると思います。

今後のバージョンアップ予定
とりあえず、スキン仕様の変更とウィンドウリージョン（透明部分）の対応を次回のバージョンですませたいと思っています（これが記事になるころには公開できているかもしれません）。その後は要望の多いことを中心にバージョンアップしていこうと思います。今回記事に取り上げていただき、本当にありがとうございました。