予約語やコメントの色分け表示で、Perl、C、Java、Delphiなどの言語の編集に対応するMDI形式のテキストエディタ。テキストエディタとしての充実した機能に加え、ソフト名の通り、HTMLの編集に適した機能を数多く備えているのが特徴だ。「ez-HTML」は、エクスプローラ風の画面構成を持つHTMLエディタ。「スペシャルサイドバー」と呼ばれる左側のペインはタブ切り替え式になっており、フォルダ/ファイル一覧を表示する「ファイル」のほか、記号や顔文字を簡単に入力できる「パレット」、よく使うタグを登録しておける「ショートカット」など、計7枚のパネルが用意されている。
なかでもHTMLの編集に便利なのが「リンク」と「イメージ」の2枚のパネル。前者は、HTMLファイル内のリンクをチェックして、リンクの状況を○(正しい)/×(リンク切れ)でわかりやすく表示してくれるもの。後者は、画像やサウンドファイルのパスのチェックや、HTMLと画像の合計ファイルサイズから、ダウンロードに必要な時間を試算してくれるものだ。「リンク」や「イメージ」パネルに表示されたリストをクリックすると、HTMLファイル上の該当部分を選択してくれるので、確認や訂正も容易に行える。
HTMLの編集は、メニューまたはツールバーのボタンによるタグ挿入型だが、<HEAD>、<BODY>、<TABLE>タグに関しては、わかりやすい専用のダイアログが用意され、編集・生成は簡単に行える。使用する画像やサウンドの確認は、画面内に表示される「メディアビューワ」パネルで表示・再生して行える。画像であれば、HTMLの<IMG>タグにマウスカーソルを合わせることで、その場でサムネイルを表示させることも可能だ。メディアビューワは、サウンドはMIDI/MP3/WAVEに、また、画像はJPEG/GIF/PNGに加え、BMP/DIB/ICO/EMF/WMFに対応する。
ページのプレビューは、内蔵のブラウザを使って行うことができるため、HTMLの迅速なチェックが可能だ。もちろん、「ez-HTML」からInternet ExplorerやNetscapeを起動して行うこともできる。
充実した検索・置換機能も特徴のひとつだ。対象文字列を順次チェックする通常の検索・置換のほかに、検索結果をスペシャルサイドバーに一覧表示する「リストアップ検索」も行える。さらに、複数ファイルを対象とした文字コード変換、指定範囲内文字列の一括置換といった機能もある。特に後者は、開始文字列と終了文字列を指定して、その範囲内の文字列をまとめて別の文字列に置換できるもので、<STYLE>の一括変更などに便利な機能だ。
そのほかにも、各言語の予約語やコメントの色分け/強調表示、ワードラップや禁則処理、最大32,767回まで設定可能なUndo/Redoなど、豊富な機能がある。文字間隔/行間隔や余白の指定、EOFや改行といった編集記号の表示/非表示などの設定も可能で、カスタマイズ自由度も高い。別ウィンドウでリッチテキストファイルを編集する機能もある。