ACDSeeは、画像のブラウズ、加工が行える総合グラフィックソフト。用途に適した複数のウィンドウモードがあり、画像閲覧・管理用の「ブラウズウィンドウ」「ビューウィンドウ」、画像補正用の「画像補正ウィンドウ」の計3種類を切り替えて使用できる。

このうち基本となるのはブラウズウィンドウで、エクスプローラ風のフォルダツリーとファイルリスト、そして選択画像ファイルを表示するプレビュー部から構成される。このモードでは、ファイルリストで選択した画像が高速にプレビュー部に表示されるため、ファイル名などを手がかりとしてフォルダ内の複数の画像ファイルを参照するのに適している。画像の表示は、プレビュー部のサイズに応じて自動的に調節されるモードのほかに、フルサイズ、1/2などから選択できる。また、お気に入りウィンドウを開くことも可能で、任意のファイル（ショートカット）を一時的にストックしておくことができる。各パーツの表示位置やサイズはユーザの好みに応じて自由に変更できる。

ビューウィンドウは、1枚ごとに画像を表示するモード。参照ファイルはボタンのクリックで前後にすばやく移動できる。画像をフルサイズで参照できるほか、拡大・縮小表示やスライドショウでの参照も可能だ。ブラウズウィンドウ←→ビューウィンドウの切り替えは、画像のダブルクリックなどで瞬時に行うことができ、ストレスをまったく感じさせない。

画像補正ウィンドウでは、画像サイズの変更、回転・反転、レベル補正やセピア/ネガ/エンボスなどのフィルタ処理が可能。ブラウズウィンドウとビューウィンドウのどちらからも呼び出せる。

プラグインで機能を拡張できるのも特徴で、画像の読み込み/書き込みなどにもプラグインを使用している。BMP/GIF/JPEG/PCX/PNG/TGA/TIFFなどは読み書きともに可能、EMF/WMF/PSD/FPX/AVI/MPEGなどは読み込みのみが可能だ。対応する画像形式は標準で40種類以上に上り、プラグインを追加すれば、対応形式を増やせるようになっている。また、LZH/ZIPに対応したプラグインが付属しており、アーカイブファイル内の画像も通常のフォルダ内の画像と同じように扱うことができる。さらに、複数画像の一括補正、HTMLアルバムの作成などもプラグインで実現されており、ユーザが必要な機能だけを選択して使用することが可能だ。

ブラウズウィンドウにはエクスプローラやInternet Explorer同様の「戻る」「進む」ボタンのほか、選択したフォルダの履歴を記録したパスボックスもあり、フォルダの選択は容易。さらに、お気に入りのフォルダやファイルを登録しておくと簡単に呼び出せるため、ファイルへのアクセス性もよい。大量の画像をコレクションしている人にとって、これらは大きな魅力だろう。

画像ファイルのブラウズを中核として、コピーや削除などのファイル管理からスキャナからの読み込み、補正、フォーマット変換と、これひとつでおよそひと通りの作業をこなせるマルチタレントぶりも魅力で、人気を集めているのもうなずける。

90日間限定のサンプル版として配布されているが、ウィンドウ内の一部に広告を表示する「広告モード」を選択すれば、無料で使用することができる。

ASDSee v3.1Jは「電子アルバム機能」「メール送信機能」などのインターネットを利用した機能を持っています。デジタルカメラで撮影した画像をその場から、お友達に見せることもできてしまうのです。そのほかには、画像ビューア以外の拡張子表示もできますので、エクスプローラの代わりに使用したり、LHA/ZIPといった圧縮ソフトを解凍しなくてもファイル表示をすることも可能です。

高画素化するデジタルカメラ市場のなか、サムネイル表示の速度は重要なポイントになります。ACDSee v3.1Jは、そのニーズ、画像整理に最も適した画像ビューアであるといえます。画像管理にだけにとらわれない、高機能な画像ビューアソフトなのです。