HTMLによるリンク集・用語集などを効率よく作成するための支援ソフト。リンク集などで繰り返し使われる定型的なタグの出力、用語集にある「説明文から参照語句へのリンク」の作成などを自動で行える。 Word Bankは、 - 項目データ:Word Bankで変換される単語一覧
- 対象HTML:出力されるHTMLの雛型となるもの
- テーブルファイル:Word Bankによる書き換え部分(Ward Bankパートと呼ぶ)を定義するファイル
から、手作業では面倒な用語集・リンク集などのHTMLを出力してくれるソフト。作成手順としては、対象HTMLを用意した上で、- 変換セットの設定:変換セットは「項目データ」「対象HTML」「テーブルファイル」のファイル名とパスを定義するもの
- Word Bankタグの設定:Word Bankで作成したデータを、「対象HTML」に貼り付ける位置を指定する。具体的には、WordBankで用意された「コメント行」をペーストすればよい
- 項目データの作成:HTMLで使用するデータを入力する
- HTMLファイルの作成:上記ファイルの情報を組み合わせて、HTMLを出力する
項目データは、表計算ソフトのシートと同様の画面から入力できるため、操作はわかりやすい(項目データそのものもCSV形式で保存される)。「対象HTML」と「テーブルファイル」さえ用意しておけば、HTMLの知識がなくても、Word Bank上でデータを追加して変換するだけで、リンク集や用語集の更新を行うことが可能だ。HTMLへ出力するかどうかの設定も可能で、例えば出力が不要な「データの入力日」「備考」といった項目も含めて、Word Bankで一括管理することもできる。Word Bankには、用語集・リンク集の作成に便利な機能が多数用意されているが、なかでも大きな特徴となっているのが自動リンク機能。これは、例えば用語集で、見出しとなる用語名が他の用語の説明文中にあった場合、Word Bankが自動的にリンクを張ってくれるというものだ。そのほかにも、検索・置換機能、ソート機能などがあり、語句の一括変換やデータの並べ替えも簡単に行える。複数の「対象HTML」を用意すれば、複数のHTMLを作成することも可能だ。
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reviewer's EYE
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用語集・リンク集の部分に特化されているとはいえ、こういうソフトがほしかったという人は少なくないだろう。特に頻繁にリンク集を更新したり、用語集を少しずつ完成させていくような用途では、威力を発揮してくれるはずだ。とにかくHTMLファイルを直接編集しなくてもすむので、つまらないHTML文法のミスによるトラブルが防止できるのはうれしい。 HTMLを自分で書ける人ばかりでなく、人に作ってもらったHTMLを変更するような場合にも有効。このソフトで用語集・リンク集などを作っておけば、HTMLの知識がない人でも簡単な操作でデータ部分を更新していくことができるからだ。 出力データのバック色やタイトルの入力など、書式レイアウトの設定(変換テーブルファイルの編集)は、すべてテキストエディタで行うことになり、事実上、HTMLの知識が必要になるが、最低限の書式設定機能がWord Bankにあれば、これだけで思い通りの用語集・リンク集が作成できるので便利だと思うのだが、それは欲張りすぎだろうか。
(坂下 凡平)
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ソフト作者からひとこと
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ソフトを開発しようと思った動機、背景 3年ほど前に、あるサイトでHTMLで書かれた用語集を見つけました。自分でも何か用語集を作ってみようかと思ったのですが、用語間のリンクを確実に張るのは大変そうだったので、自動的にできるようなものがほしいと思って作りはじめました。また、ソフト側でHTMLのデザインを押し付けたくなかったので、HTMLのほとんどの部分をカスタマイズできるような方式にしました。開発中に苦労した点 リンクを張るのはHTMLから単なる文字列置換なのですが、開発当初は単語によっては手動で目印を付ける必要があり、これを全自動にするのに苦労しました。 ユーザにお勧めする使い方 途中で気が変わったら、作りかけの用語集のデザインの変更も簡単にできます。時々デザインを変えて、用語集の雰囲気を変えるのもおもしろいかと思います。
(T-MZ)
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