Windowsの歴史から、Vistaで何が変わったのか?
何ができるのか?などなど、Vistaのポイント解説します。
起動ドライブを暗号化する「BitLockerドライブ暗号化」機能
ノートパソコンなどのように簡単に持ち運べるマシンの場合、パソコン本体を盗難されたり、置き忘れたりすることによるセキュリティ面での問題はかなり深刻なものであった。Windows XP以前にも、重要なデータをファイルごとに暗号化して保存する(EFS: 暗号化ファイルシステム機能)ことで、ある程度のファイル保護が可能であった。しかしEFSでは、Windowsのシステム自身を暗号化することはできず、パソコンごと盗難され、OSが起動されてしまうとデータを守ることは難しい。
Windows Vista Enterprise/Ultimateエディションでは、Windowsの起動ドライブ自体を暗号化する「BitLockerドライブ暗号化」機能が搭載される。この暗号化機能で暗号化されたドライブは、暗号を格納したキーが存在しなければシステムを起動することさえできず、またハードディスクを取り外して内容を読みだすこともできない。データを複合化するために必要なキーは、TPM(Trusted Protection Module)または外部USBメモリに保存される。
ファイルを自動的にバックアップする「Windows ShadowCopy」機能
Windows Vista Business/Enterprise/Ultimateの各エディションでは、これまでサーバ系OSで採用されていたバックアップ技術「Windows ShadowCopy」が利用できる。
これは、ユーザが特別な操作を行わなくてもファイルの内容を変更するたびに、自動的に古いバージョンが保存されてゆく機能。誤ったファイル削除、上書きなどにより最新のファイルが失われた場合であっても、いつでも古いバージョンのファイルやフォルダにアクセスすることができる。