恋人を自分の手で殺めた剣士が行き着く先は……？

「Sword Fighter -refine-」は、中世初頭に勃発した人類と魔王との戦い「魔王決戦」から数百年後の世界を舞台にしたRPG。作者・シロガネさんが制作する別のファンタジーRPG「Magic Fighter」と世界観を共有する。「Magic Fighter」では魔術士たちの姿が描かれるのに対し、「Sword Fighter -refine-」では剣士たちの視点で物語が進む。

中世初期、人間と魔王との大規模な戦い「魔王決戦」が勃発する。世界の支配を目論む魔王に対して、4人の人間の勇者が直接決戦に挑み、見事勝利を収める。人類は平和を取り戻すが、それから数百年後の中世末期、世界の中心である「キープピース帝国」は、魔王決戦で打ち倒したはずの魔の力に再び屈することになる。帝国は魔術師を排斥する「魔女狩り」を行っていた。すべては、使う者の精神を蝕む魔の力を持つ「魔剣」が氾濫したせいだった。

魔剣を手に取った者はほとんどの場合、自我を失って暴走してしまうという。そして、ついに事件が起こる。帝国の隣国「モール国」で大量殺人事件「ブラッドソード事件」が発生。城下町から離れた西の村が、たったひとりを除いて全滅してしまったのだ。本来なら帝国が事件の真相究明に乗り出すべきだったが、魔剣の氾濫によって国力が衰えはじめていたため、帝国はこの事件を闇に葬ろうとした……。「Sword Fighter -refine-」は、ブラッドソード事件の唯一の生き残り、サラン・アルマを中心とした物語である。

サラン・アルマは優秀な剣士だった。しかしあるとき、魔剣「ブラッドソード」を手に取ったせいで、自分の住んでいた村を滅ぼし、さらには恋人の「ミリー・ミスティ」までもその手で殺めてしまう。このブラッドソード事件以来、サランは剣と向き合うことを拒み、死に場所を探して旅をしていた。

そんなある日、サランは魔剣討伐隊「ソードファイター」を名乗る「レオ・ラグランジュ」「レイピア・アクイロ」「ソルド・ソルト」の3人と出会う。3人から「魔剣と戦うために協力してほしい」と頼まれるサランだったが、即座に拒否。しかし、元キープ帝国騎士団で、現在は帝国レジスタンスのリーダー「リオン・ラグランジュ」や、キープ帝国第一兵士団隊長を務める二刀の剣士「スラッシュ・レフティ」、そしてサランにブラッドソードを持たせた張本人「ディン」と出会ううちに、サランは否応なく魔剣をめぐる戦いに巻き込まれてゆく……。

相手の攻撃を見切り、自分の攻撃を見切られない戦いを心がけよう

「Sword Fighter -refine-」は、「RPGツクール2003」で制作されているが、戦闘システムは独自のものを採用している。ゲームを起動すると、「ゲームを始める」「戦闘のチュートリアル」「イベントスキップ切替」の三つのコマンドが出現する。はじめてプレイする人は「戦闘のチュートリアル」を選択して、バトルシステムの確認を行おう。

攻撃を行うには、まず【Enter】キーを連打し、キャラクタ上部に表示されているMV（ムーブゲージ）を減らす必要がある。ゲージが500から0になると、攻撃を行えるようになる。カーソルキー（【↑】/【→】/【↓】/【←】）を4回入力することで攻撃ができる。入力には時間制限が設けられており、3カウントの間にカーソルキーを入力しなければならない。【Enter】キーを連打して敵より速くMVを減らし、先に攻撃することが重要なポイントとなる。

戦闘では敵の攻撃をガードすることも重要。敵からの攻撃は「反時計回りに90度」の方向でガードできる。敵の攻撃が【→】/【←】/【↑】/【↓】の場合、【↑】/【↓】/【←】/【→】ですべてガードすることが可能だ。反対に自分が攻撃する際は、敵と同じ方向に入力すれば、すべての攻撃がヒットする。攻撃および防御の際は、敵のコマンドを確認した上で、自分のコマンドを制限時間内にすばやく入力する必要がある。特に強敵の場合は高い確率でガードしてくるので、「相手の攻撃を見切り、自分の攻撃を見切られない」ことを念頭に戦うとよい。

一方、戦闘システムは独自のものということもあり、少々苦労されられた。キーボードを叩くのが遅い筆者は、【Enter】キーを何度連打しても敵に先攻を取られて悔しい思いをしたものだ。また「反時計回りに90度の方向でガード」というのがなかなか慣れず、敵の攻撃を食らいまくった。ただし、敵との戦闘に負けてもゲームオーバーにならず、物語を進めることができる。ゲームの展開に変化はあるものの、物語が進めなくなるということはないので、RPGがあまり得意でない人も安心して遊んでいただきたい。

やり込みを好む人向けに、チャレンジモードといった特別要素も用意されている。エレメントを使った武器強化など、こだわりはじめたらとことん遊べる要素も多数存在するので、初心者だけでなく、RPG上級者にもお勧めできる作品となっている。

開発中に苦労した点
まずは世界観の構築に関してです。以前制作した「Magic Fighter」となるべく矛盾なく、かつ関連性を持たせるための設定に苦労しました。「Magic Fighter」の続きものではなく、並行した物語にしたいと思い、お互いがお互いに伏線を張っているような形になることを目指しました。プレイヤーのみなさまには「Magic Fighter」や「Magic Fighter外伝」との関連を探していただくのもおもしろいかと思います。

また、技術的な話になりますが、戦闘システムを作る際のツクールの並列実行によるバグの頻発です。残り時間のカウントとキー入力受付のイベント、敵CPUからの入力の並列実行がなかなかうまくいかず、何度も試行錯誤しました。最終的に現在の形にまとまりました。

ユーザにお勧めする使い方（遊び方）
「プレイしたい部分をプレイしたいだけ」楽しんでいただきたいと思います。戦闘に負けても先に進めますので、お話を楽しみたい方はガンガン進めてください。そして完全クリアを目指す方は難しい場面も多いので、イベントスキップなどを活用して、何度もリトライしてください。公式ページの攻略サイトなどもご活用ください。

隠しモードのクリアや武器コンプリートなどやり込める要素は多いかと思います。ほかにやりこみ要素などが思いつきそうでしたら、ユーザのみなさまから教えていただけると助かります。

今後のバージョンアップ予定
ありません、バグがあった場合には適宜対応していきたいと思います。