水平/垂直スクロールバーを利用した仮想デスクトップ環境。デスクトップを自由にスクロールさせることができる。「Scroll It!」は、水平/垂直方向のスクロールバーを利用してデスクトップの表示内容を上下左右にスライドさせられるユーティリティ。スクロールバー内で「つまみ」がプロポーショナル表示されるため、仮想デスクトップのどの位置を表示しているかがひと目で把握できる。使用可能な仮想デスクトップの解像度は最大30,000×30,000ピクセル。理論上1,024×768ピクセルのデスクトップの約1,144倍の領域を利用できるようになる。
仮想デスクトップ領域を利用するには、スクロールバーの矢印をクリックするか、「つまみ」をドラッグして、デスクトップをスクロールさせるだけでよい。スクロールを行うと、アプリケーションのウィンドウすべてが移動する(デスクトップアイコンとタスクバーは移動しない)。
操作は一般的なスクロールバーと同じ。マウスホイールによるスクロールが可能なほか、マウスポインタを特定の範囲内へ動かすだけで画面をスクロールさせる「オートスクロール」も利用できる。キーボードでスクロールさせることも可能。スクロール対象から除外するウィンドウを個別に指定することもできる。スクロールによって画面が乱れたときのために、全ウィンドウを再描画する機能も用意されている。ウィンドウの制御は「全ウィンドウを中央へ表示」「ウィンドウを重ねて表示」「全ウィンドウを左右に並べて表示」「全ウィンドウを上下に並べて表示」が可能だ。
「仮想デスクトップ上には存在するが、現在画面に表示されていないウィンドウ」がアクティブになった際の挙動を指定することもできる。自動的にデスクトップの中央へ表示させたり、最短距離でデスクトップに表示させたりといったことが可能。参照したいウィンドウが仮想デスクトップのどこに存在していても、瞬時に移動してくれる。
カスタマイズ可能な項目は豊富で、ユーザの好みに応じた環境設定が行える。スクロール幅は「ピクセル単位(1〜500ピクセル)」か「画面単位(1〜10)」で、マウス/キーボード/ホイールごとに設定できる。「スクロールバーの位置とサイズ」は、デスクトップ左上を(0,0)とする座標位置で指定する(【Alt】キーとマウスドラッグで、直感的にカスタマイズすることもできる)。
そのほか、スクロール速度や透明度の指定、スクロールバーの表示/非表示、ホットキー操作のON/OFF、オートスクロールの有無や範囲、速度なども指定できる。