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ベクターソフトニュース - 2000.07.01
Scroll It! Scroll It! Ver.2.00
画面上にスクロールバーを配置する仮想デスクトップ環境構築ソフト
Windows 2000/98/95/NT シェアウェア
「Scroll It!」の動作画面
■プロポーショナル表示のスクロールバーを採用したことで、わかいやすさと使いやすさを実現

デスクトップ画面上に、一般的なアプリケーションと同様のスクロールバーを配置する仮想デスクトップ環境構築ソフト。マウスおよびキーボードによる高い操作性、高いカスタマイズ自由度などの特徴がある。

Scroll It!は、モニタの解像度以上の面積を使用できる「仮想デスクトップ環境」を実現する常駐ソフト。画面上にスクロールバーを表示することによって直観的に扱うことができる上、つまみがプロポーショナル表示になっているので、現在表示中のデスクトップが仮想デスクトップ上でどの位置にあるのかも把握しやすい。仮想デスクトップの移動操作はマウスだけでなく、キーボード(【Ctrl】+【Alt】+カーソルキー)からも行うことができる。使用可能な仮想デスクトップ解像度は、モニタの解像度によって異なり、640×480で約40000×20000、800×600で約58000×32000、これ以上の場合は約60000×60000が目安となっている。

操作は、マウスやキーボードで仮想デスクトップをスクロールして移動できるほか、メニュー項目として、
  • 全ウィンドウを中央へ表示
  • 全ウィンドウを重ねて表示
  • 全ウィンドウを左右に並べて表示
  • 全ウィンドウを上下に並べて表示
の4種類が用意されており、参照したいウィンドウが仮想デスクトップ内のはるか彼方にあるような場合でも、即座に現在のデスクトップに呼び戻すことができるようになっている。また、仮想デスクトップ上での操作履歴を記憶しており、最大100回までのUndoを行うことができる。

Scroll It!の最大の特徴は、操作や機能に関するカスタマイズ自由度の高さにある。ユーザの好みに応じて細かな点まで設定することが可能で、設定可能項目は多岐にわたる。
  • スクロールの基準/スクロール幅を絶対値/相対値(ピクセル)および画面単位で指定できる。これはマウス、キーボード個別に指定することが可能
  • 使いやすいスクロールバーの位置/大きさをピクセル単位で指定できる
  • スクロール速度のほか、水平/垂直スクロールバーの表示/非表示、自動的に隠すなどを指定できる。ウィンドウがスクロールする際に、マウスポインタも連動してスクロールさせる/しないの設定も可能
  • 特定ウィンドウのスクロール対象からの除外
  • モニタ外にはみ出しているウィンドウをアクティブにした際の、そのウィンドウの表示位置。(1)最短距離でモニタ内に収まるように、(2)モニタの中央へ、(3)何も制御せず、ただアクティブにする、の3通りから選択可能
  • Undoの回数(1〜100回で設定可能)と、Undoの対象。スクロール/ウィンドウの並べ替え/位置とサイズの変更、を個別に対象とする/しないの設定が可能
このほかにも、指定されたホットキーでのキーボード操作の許可/非許可、「ウィンドウの最大化」のキャンセルを指定できる。万一スクロールによって画面が乱れた場合の「全ウィンドウの再描画」なども用意されている。

reviewer's EYE モニタ画面自体をひとつのウィンドウのように扱い、スクロール操作で表示位置を変えられるだけなのだが、思った以上にWindowsを使いやすくしてくれる。仮想デスクトップソフトは操作感覚のバランスが大事だが、誰でもすぐに慣れると思われるほど、細かな点に配慮が行き届いていると感じた。ノートパソコンなどの狭い画面に悩んでいる人に有益なのはもちろんだが、これまで「自分には仮想デスクトップは必要ない」と思っていた人にもぜひ一度試してほしい1本だ。
(坂下 凡平)


スクリーンショット》 メニューは、常駐したタスクトレイアイコンからのほか、スクロールバーの右クリックでも表示できる
スクリーンショット》 プロパティの「位置とサイズ」指定画面。ピクセル単位で指定する。ボタンひとつで標準設定に戻せる
スクリーンショット》 プロパティの「表示」指定画面。速度やスクロールバーの表示について指定する
スクリーンショット》 プロパティの「元に戻す」指定画面。Undoの回数のほか、対象を個別に指定できる


【作 者】 S.O.S. さん
【レジ作品番号】 SR018083
【補 足】 試用期間は2週間
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

本業で仮想画面系ソフトが必要となったためフリーソフト、シェアウェアを探しましたが、要求にぴったり合うよいものが見つからなかったため自作しました。

■開発中に苦労した点

まっとうなアプリケーションとして動かすことです。きちんと売り物になる使い勝手とクォリティを確保するため、「自分で作ったドッグフードを食べる」ことを日々実践して開発いたしました。

■ユーザにお勧めする使い方

作者がベストと考える設定がインストール直後のデフォルトとなっています。デフォルトでOFFとなっている機能もいくつかありますので、プロパティを変えたり、位置やサイズを変えていろいろ試してみてください。

■今後のバージョンアップ予定

・スクロールバーの色を変更可能に:スクロールバーを置く位置によっては他ウィンドウに紛れて目立たなくなるため、どこに置いても目につきやすいよう、色を設定可能とする。
・マウスホイール対応:ホイールによるスクロールができないためこれを可能とする。

このほかにも、皆様からのご意見・ご要望は可能な限り取り入れていきたいと思いますので、ドキュメント記載の連絡先までお気軽にお寄せください。
(S.O.S.)
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上で紹介したソフト(およびその関連ソフト)のソフト詳細ページにジャンプします。ソフト詳細ページからリンクされたダウンロードページでソフトをダウンロードできます。ソフト詳細ページには、作者データページへのリンクもあります。

シェアウェアプロレジ・シェアレジ(1,188円(税込))
Scroll It! Desktop Scroller 8.02 デスクトップにスクロールバーを貼り付け、仮想画面環境を実現する (1,150K)



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