現在、使用中のメールソフトに強力な迷惑メール対策機能を追加するソフト。Web上のデータベースサーバから最新の判定情報を取得し、インストール直後から高い精度で迷惑メールを判別する。「FlyPaper」は、メールの受信時に迷惑メールを自動分別してくれるユーティリティ。サーバに着信したメールの中から「問題のないメール」と判定したものだけをメーラに受け渡す。迷惑メールを分別する手間からユーザを解放する。メールソフト上でのフィルタ処理とは異なり、非迷惑メールだけをメーラに渡すため、無駄なメールをため込むことがない。受信メールは、一定期間「FlyPaper」内に保管されたのち、自動で削除される。もし判定が誤っていた場合でも、簡単に判定を訂正できる。
主要なメールソフトに対応し、簡単な設定ですぐに使いはじめられる。「Outlook Express」「Outlook」「Becky!」では、登録されたアカウント情報をワンタッチでインポートできる。IMAP4を使用しているメールサーバやAUTH認証を行っているアカウントでも、設定を行えば利用できる。
メールリストの画面では、「送信者名」「日付」「メール判定のスコア」「削除予定日」などが表示されるほか、迷惑メール/非迷惑メールがアイコンで分別表示される。誤って迷惑判定されたメールが「FlyPaper」内に残っている場合、判定を「非迷惑」に変更すると、次回のメール受信時にメーラへ渡される。
迷惑メールかどうかの判定は、「システム登録語(パターン)」「ユーザ登録語」「ルール」をもとに行われる。「システム登録語」は、メーカーが運営しているデータベースサーバの情報によって評価するもの。「FlyPaper」をインストールした直後から判定に使用される。「ユーザ登録語」はその名の通り、ユーザ自身が設定できるもので、「ホワイトリスト」と「NoThanksリスト」がある。ホワイトリストに登録した単語を含むメールはすべて「非迷惑メール」として扱われ、NoThanksリストに含まれるものがあるメールは迷惑と判断される。
「ルール」では、メールのヘッダや本文に含まれる文字列で判定する。マッチングパターンとして部分一致、ワイルドカード、正規表現などを利用できる。文字列を検出した/しなかった判定をトリガーに「非迷惑とみなす」「迷惑とみなす」「メールサーバから完全に削除する」のいずれかの動作を選択することが可能。ホワイトリストで非迷惑と判定された場合でも、「ルール」で迷惑メールと判定した場合は、迷惑メール扱いになる。
そのほかにもメールリストでは、
- メールの内容/ソースの表示
- メールの印刷/削除/EML形式での保存
- 転送済みメールのステータスを未転送に変更
- (迷惑メール判定の)スコアを再計算
- 表示モードの切り替え(未転送を表示/転送済みを表示/すべて表示)
などの操作を行える。設定により、「FlyPaper」上でのメールの保存期間、迷惑メールをメーラに受け渡すかどうかの指定、「日本語以外のメール」や「不正なDateタグを持つメール」に対するチェックの指定なども可能。「FlyPaper」にパスワードロックをかけることも可能だ。