強力な迷惑メール対策機能、自動処理機能を備えたメールユーティリティ。最新の迷惑メール情報を自動ダウンロードしてフィルタ処理を行ったり、ルールにもとづいて自動で印刷や転送を行ったりできる。「123pop!」は、マルチアカウント対応のメール用ユーティリティ。メールチェック機能をベースに、さまざまな処理を自動実行する機能が追加されている。サーバを定期的にチェックして新着メールの到着を通知してくれるほか、ユーザの登録したルールにもとづいて、印刷・保存・転送などの処理を自動で行ってくれる。インストールしてメールアカウントの登録を済ませるだけで、メールチェックと基本的な迷惑メールフィルタを使えるようになる。
「123pop!」では、サーバをチェックした時点でメールのフィルタリングを行い、迷惑メールと判定したものを自動的に「NoThanks」リストに振り分けて隔離する。実際にメールソフトで受信するのはフィルタ処理を通過したメールだけとなり、ユーザはメールソフトで振り分けを行う手間から解放される。隔離されたメールはあらかじめ指定しておいた日数が経過すると、自動的に削除される。
迷惑メール処理の核となるのが「NoThanks」機能。メールのパターンやメール文中の語句などをもとに迷惑メールを振り分けるもので、ユーザが特に設定をしなくてもフィルタ処理を行ってくれるのが特徴。
NoThanks機能では、メールの着信をチェックするたびに、「123pop!」の開発元・アーシス社のサーバから最新の迷惑メールパターンデータを受信し、フィルタ処理を行う。パターンに登録されていないものやユーザが個人的に迷惑メールと見なしたものも、簡単に迷惑メールとしてのパターンを学習させられる。迷惑メールでないものがNoThanksリストに登録されてしまった場合は、「解除」ボタンのクリックで通常のメールとして扱われる。
そのほかにも、特定の文字で振り分けを行ったり、メール本文中に書かれているリンク先などの情報を自動収集してNoThanksリストに登録したりといったことが可能だ。
自動処理機能を利用するには「ルール」を設定する。ルールは「全アカウント共通新着メール受信時前処理」、同じく後処理や、各アカウントの新着メール受信時、「123pop!」起動時などの実行タイミングごとに分類され、メールのヘッダ情報などの条件をもとに、さまざまな処理を行うことができる。
代表的な処理としては「アクティブウィンドウをフラッシュする」「Beep音を鳴らす」「印刷する」「保存する」「削除する」などがある。また、全アカウント共通の新着メール処理では、送信者名がないメールやDateタグが不正なメールなどをNoThanksとして処理するルールがあらかじめ登録されている。
そのほか、「指定のアドレスへメールを転送する」「任意のプログラムを起動する」「メールをグループ分けして表示する」「メールをXML形式の文書として保存する」といった処理も可能。転送先のアドレスや実行するプログラムの指定もルール設定画面で行える。
ルールによる処理は、「123pop!」で提供されている機能のほかにも、外部のRubyスクリプトを指定して行わせることが可能。スクリプトを記述することで、さまざまな機能拡張を図れる。
基本的なメールチェック機能としては、
- すべてのアカウントの更新/個別アカウントの更新
- 新着メールリスト内の並べ替え
- アカウント別や受信時間帯別などによるグループ分け表示
- サーバ上でのメール本文や添付画像のプレビュー表示
などが可能。印刷や削除、返信メールの作成・保存などを行うこともできる。そのほか、「123pop!」自体の表示やNoThanksメールリストなどの表示をパスワードロックするセキュリティ機能、メニューや本体ウィンドウの色や文字サイズなどをカスタマイズする機能などがある。