ソフトを開発しようと思った動機、背景
旧バージョンでも段階的にリネームするという基本的な仕様については満足していたのですが、同種のソフトではあまり類を見ないリネーム手法なので、初めて使用する人にとっては使いづらい面もあることは否めないなとは感じていました。また、以前にこの新着ソフトレビューで紹介されたときに「やや操作に煩雑な印象を受けるきらいはある」「もう少し整理すると、さらによくなるだろうと感じた」との意見をいただき、それは私自身も使いながら実感していることでもあったので、いつかインタフェースについて見直そうと考えていました。
開発中に苦労した点
しかし、そのうちに他のソフトの開発に時間を取られてしまい、結局1年以上も期間を置いての開発再開だったのですが、さすがにソースを見ても処理内容はほとんど忘れていました。また、インタフェースの全面的な見直し修正なので、部分的に修正するよりも最初から作り直した方が早いだろうという結論に達し、修正のつもりが結局は新規作成と同様の開発となってしまいました。
インタフェース重視
旧バージョンではリネーム手法の開発重視で、インタフェースに関しては成り行きまかせで作成していた面もありました。それに対しVer.2では、初めて使ってみた人でも感覚的に操作できるようなインタフェースを提供することを常に念頭に置き、デザインの見直しを進めました。とはいうものの、操作に対する認識は人それぞれなので、万人が納得するインタフェースとなると、実際はなかなか難しいのですが……。
ユーザにお勧めする使い方
特別な知識はなくても、「マクロ」「置換」「フィルタ」を駆使すれば、多彩なリネーム処理が行なえます。Ver.2からはさらに正規表現もサポートしたので、より高度なリネーム処理も可能になりました。また、段階的なリネーム手順を複合処理として登録しておけるようになったので、以前よりも多段階リネームがやりやすくなっています。まずは試しに気軽に操作してみてください。ファイル名の変換を何度繰り返しても、実際のファイル名は更新されませんので安全です。
今後のバージョンアップ予定
「練馬」の本体は一応完成したものと認識しているので、今後は細かい機能の追加やインタフェースの改良、およびバグ修正がメインになると思います。それとVer.2からは、マクロフィルタの編集機能、およびアーカイブファイル内のリネーム機能はすべてプラグインとして提供して、必要な機能のみを追加するような仕様になりました。今後、新たな機能を追加するようなバージョンアップを行う場合には、すべてプラグインによる機能追加で実現してゆくことになります。
プラグインについては現時点ではまだ改良の余地があると判断しているため、内部仕様は公開していませんが、仕様が完全に固まったあとには、プラグインのサンプルソースを公開する予定です。DLL作成に関するプログラミングの知識とコンパイラがあれば、サンプルソースを参考にしてオリジナルプラグインの作成も可能になります。
(山端 茂之)