ソニーが発売した話題のDVDレコーダ「PSX」などで作成されたDVDメディアの複製/フォーマット変換を行えるDVDレコーダユーティリティ。「PSX」には、ハードディスク(HDD)に録画された内容からDVDを作成したり、DVDメディアに直接録画したりといった機能がある。しかし、録画済みのDVDからHDDに取り込む機能は持たない。このため、DVDに直接録画した場合や、HDDに録画した場合でもDVDへのダビング時にHDDからソースを消してしまった場合には、再び同じDVDを作成することができない。「DaViDeo for PSX」は、大きく分けて五つの機能──「SplitToDVD」「HyperVCD」「WMVへのエンコード」「ポケットPC」「コピー」──を備え、「PSX」のこうした点を解決できる(もちろん、「PSX」以外のDVDレコーダで作成されたDVDも利用できる)。
SplitToDVDは、「PSX」で作成されるDVD-R/RW、DVD+RWの各フォーマットのDVDを読み取り、これを他のDVDにコピーする機能。DVDの全領域をコピーできるのはもちろん、ソースとなるDVDから、チャプター/セル/VOB単位でデータを選択して、これらを別のDVDに選択的にコピーすることも可能。
HyperVCD(HyperVideo CD)は、同じく(株)ホロンから発売されている「DaViDeo HyperVideo」でおなじみの機能。通常、CDに動画を収めるVideo CD規格では、記録時間は最大74分に限られている。このため、コピー元となるDVDの記録時間によっては1枚のCDに収まらない。しかし、HyperVideoフォーマットを利用するで、1枚のCD-R/RWに最大4時間の動画を記録できるようになる。その上、HyperVideo CDは、通常のVideo CDと同様、一般的なVideo CDプレイヤーで再生することが可能。Video CDプレイヤーとの互換性を保ったまま、Video CDを超える記録時間を達成できる。
WMVへのエンコードは、DVDの内容をWMV(Windows Media Video) 8/9フォーマットでエンコードし、CDまたはHDDに書き込む機能。WMVは、1パスエンコードのほか、2パスによるエンコードも選択できる。
ポケットPC機能は、同じくWMVフォーマットを用いて、Pocket PCで再生可能な動画を作成する機能(コーデックはWMV 8/9に対応するが、WMV 9フォーマットを再生できるPocket PCはPocket PC 2003に限られるので、要注意)。
コピーは、DVDの内容をHDDに保存する機能。「DaViDeo for PSX」の他の機能を利用する際のソースとして利用できる。
いずれの機能も、モードに応じてビットレートなど、いくつかの選択肢を選ぶだけで簡単に操作でき、初心者でもわかりやすい。