LZH/ZIP形式ファイルの展開は、関連付けを行っていれば、アーカイブファイルのダブルクリックとコンテキスト（右クリック）メニューから、関連付けを行っていなければ、「MeltPack」アイコンやメイン画面内の指定エリアへのドラッグ＆ドロップで行える。展開先は「あらかじめユーザが指定したフォルダ」「アーカイブファイルと同じフォルダ」「毎回指定する」の3通りから設定できる。

「MeltPack」がほかのアーカイバと異なる点は、展開時の柔軟な設定だ。一般的なアーカイバでは、展開時にフォルダを作成し、その中に展開するか、フォルダをまったく作成せずに展開するかといった程度しか選択できない。しかし、「MeltPack」では、ひとつのファイルがひとつのフォルダで圧縮されている場合は、中身を出して（ファイルのみ）を指定場所に展開できる。フォルダ付きで展開する設定にしていても、アーカイブファイルの中身がひとつのファイルやフォルダの場合は、中身を出して展開することが可能だ。

圧縮は、コンテキストメニューの「LZHで圧縮」「ZIPで圧縮」からか、「MeltPack」アイコン、メイン画面へのへのドラッグ＆ドロップで行える。「MeltPack」アイコンへのドラッグ＆ドロップでは、あらかじめ圧縮する形式を指定することや、圧縮形式を毎回選択することが可能。圧縮先は、展開先指定とほぼ同様で、「あらかじめユーザが指定したフォルダ」「圧縮するファイルやフォルダと同じ場所」「毎回指定する」の3通りから選択する。また、アーカイブファイル名は、「圧縮対象ファイルやフォルダから任意のひとつを利用」「あらかじめユーザが指定」「毎回指定する」の3通りから選べる。

DLLを必要としないアーカイバが増えている中、「MeltPack」は利用したいアーカイブ形式・機能に応じたDLLファイルを必要とする。具体的には、LHA形式の圧縮・展開・自己展開アーカイブファイルの作成に「UNLHA32.DLL」、ZIP形式の圧縮に「ZIP32J.DLL」「ZIP32.DLL」、ZIP形式の展開に「UNZIP32.DLL」、ZIP形式の自己展開アーカイブファイル作成に「sfx32gui.dat」が必要となる。DLL以外に、VB 6.0ランタイムとActiveXコントロールも必要だ（圧縮・展開用DLLは統合アーカイバプロジェクトでもダウンロードできる）。面倒に感じるかもしれないが、圧縮・展開の処理速度はDLLファイルを用いるアーカイバの方が高速なので「良し」としたい。

展開・圧縮操作はダブルクリック（展開のみ）、コンテキスト（右クリック）メニュー、展開・圧縮エリアへのドラッグ＆ドロップ、「MeltPack」アイコンへのドラッグ＆ドロップなど、好みに応じた多彩な方法が用意されており、使い勝手は良好だ。関連付けの実行と解除、コンテキストメニューへの登録と解除は、メイン画面「その他」タブでボタンをクリックするだけでよい。

特に気にすることでもないが、1回の操作で自己展開アーカイブファイルを作成できるとよいと感じた。

開発中に苦労した点
各種DLLがとにかく使いづらいということです。この使いにくさが、「DLLを必要としないソフト」を作成させるのだと思います。DLLのインストールについても、ちょっとパソコンに詳しい人なら簡単にできるのですが、パソコン初心者にはちょっと難しそうで、とっつきにくい部分もあります。この点も、ソフト作者に「DLLを必要としないソフト」を作成させる原因だと思います。

ユーザにお勧めする使い方
やはり上記の「1ファイルだけフォルダに入れて圧縮し、展開したときに中身を出した状態で展開する」「フォルダを作成してその中に展開するように設定しているときに、1ファイルだけ圧縮したものを展開した場合のみ、フォルダを作らない」の二つだと思います。この点はほかにないので、とても便利だと思います。

今後のバージョンアップ予定
コンテキスト（右クリック）メニューの圧縮を使うと、1ファイルずつ別々に圧縮してしまい、ひとつの圧縮ファイルにまとめることができないのです。別々に圧縮したいのであれば便利ですが、まとめたい場合に不便なので、この点を改善したいと思います。