ソフトを開発の動機
「超使える便利なフォルダ」の開発を始めて約4年になります。Windowsのソフトにも優れたシステムレベルでのアイコンのカスタマイズソフトはあります。しかし、残念ながら一個一個のファイルのアイコンを個別に自由な色で設定できるものはありませんでした。フォルダの場合はソフトやコツを使えば、別で用意してあるアイコンファイルで表示を設定することができます。しかし、それは裏技的な操作なので違和感がありました。また、自由な色でリアルタイムに変更ができませんでした。私もこのソフトを作るまでは、それらのソフトを使用してアイコンをシステムレベルで変更していました。しかし、その方法ではたくさんあるファイルのアイコンすべてがファイルの種類の単位で一律に同じく変更されてしまいます。これはWindowsの提供しているファイル表示システム(シェル)の仕様ですが、私には物足りなかったです。「個々のファイルの識別をする」という用途には意味が無かったのです。そして、「アイコンの色で特定のファイルの判断を助ける」という用途には利用できませんでした。「よく使うこのファイルを赤くしたいなあ」といった「したいけど、できない」の我慢に耐えているうちにテンションが上がっていって、「ないなら作ろう!」と突如、思い立って絵描きがソフトの開発を始めてしまったわけです。アートとソフトがくっついた瞬間でした。真っ白なカンバスに絵の具を付けていくような私の情熱からこのソフトは生まれました。
開発に苦労した点
苦労した点は、私の理想が自由だったことです。理想を実現するためにたくさんのアイデアを引き出さなくてはなりませんでした。ファイルの操作はパソコンを使う上で重要で頻度の高い操作の一つです。ソフトウェアを起動するにもソフトウェアのファイルを開かなくてはなりません。画像を見たり文章を書いたりするにも必要だったりします。機能が安全なのは当たり前ですが、その上で早い、きれい、使いやすいを意識して開発しています。そのシステムに近い一番使う操作を「早く、きれいに、使いやすく」、そして個性的にするために、必要な情報やソースを探しました。しかし、理想実現のために必要なものはたくさんあるけれど、私の感覚に合った再利用できる情報や部品等は見つからなかったのです。必要なものを作る必要がありました。
色を付けるための付加的なデータの管理の構造を独自に考えたり、特殊な表示のための機構を一から作ったりました。ほかに作っている方がいなかったので情報もなく、自分のアイデアをつなぎあわせて作ったところが大変でした。また、操作性の向上にもできるだけ夢を実現していくようにしています。そんな私の思いつきをプログラムの機構で実現するのがとても大変でした。もちろん、表示エンジンだけではソフトウェアとして使いやすいものではありませんので、使いやすさ+アイデアに重点を置いて操作性の設計を行っています。今でも私は、無理とは思うことがないので、アイデアが自由です。自由なものを作るのは苦労します。でも、それらを四苦八苦して作り上げていくのは楽しくもあります。
あと、速度的に改良が大変でした。システムにないアイコン表示の機構のため、読み込み・表示・管理エンジンを一から開発していきました。ファイル管理の構造を理解してこの機能のためのデータ管理を考えました。当然ながら、これらの機能のスピードを実用レベルにするのに苦労しました。
お勧めする使い方〜「色マスク」を活用する
「急ぎのファイルは赤色に」「作業中のファイルは黄色に」「作業が終わったファイルは緑色にしよう」などなど、使い方は自由です。色に意味を付けて使われると、便利と思います。色を付けたり目印ができるのが特徴のファイル管理ソフトですから、印によってファイル操作を少しでもサポートできるソフトであったらいいなあと思います。色ってそんな力があると思います。そのためにも自分自身、貴方自身にあった色の使い方を作っていただくこともいいと思います。以下は、私のお勧めする使い方の一例です。
このソフトのヘルプファイルを作ってて思ったことですが、ページがいっぱいあると、作業中と作業完了を区別するのが大変だったりしませんか? HTMLで作っていたりすると、同じフォルダに画像ファイルとか資料のテキストとか混在していて、余計に探しづらいときもあります。それぞれフォルダにきちんと分けて入れればいいのですが、リンクの関係が大変だったりして、同じところに入れてしまいます。作っているときはデザインやらアイデアやらでファイル整理のことまで考えていません。1ページの作成ならいいのですが、あとでまた作業を続けるときや最後の校正やまとめの際に、一からファイルを見直す羽目になったりします(私だけかな?)。
このソフトを使いながら校正したときはとっても楽でした。作業が終わったファイルを緑色(完了)にして、作業の必要のないファイルを灰色(変更不要)にしました。作業が終わるたびにファイルの色を変えていくと、残った無地のファイルが作業対象です。それをすべて緑色になれば作業完了。ヘルプファイルにできます。また、「使い方のヒントのページ」は更新が多いと思うので、ファイルの色は赤(更新多)にしました。実体のファイルには表示の設定を変更しても影響がないですから、どんどんと使ってみてほしいです。使えば使うほど、手になじむ感じです。
今後のバージョンアップ予定
さらなる速度向上・機能追加・操作性向上なども続けていきたいと思います。 絵の活動やらで少々、進捗が遅れるときがございますが、ご容赦ください。ご意見・ご要望はできる限り早い対応ができるよう努力をいたします。また、ヘルプファイルがまだまだなので、そちらも充実させていきたいと思ってます。ヘルプに記載がないけれど、便利な機能がいっぱいあります。
ご意見・ご要望は優先して対応しております。みなさまからいただいたご意見をもとに機能を実現・改良しているものもあります。ご要望をいただければ85%くらいは機能の追加を実現(努力)しています。残りの15%(理由があるもの等)は私がいい訳? をしております。メールや掲示板にご意見・ご要望をいただければ、必ず機能の実現か、私の言い訳? をする気持ちです。お気軽にどうぞ。
ホームページ:http://www.miyabiya.net
掲示板:http://hpcgi2.nifty.com/masano-art/tbbs2/tbbs.cgi?type=new
(高橋 雅乃)