島川言成のベクター縦横無尽
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島川言成のベクター縦横無尽
 開発者のお心遣いに感謝々々 (02.07.19)

第一投稿者の大嶋和人さんから、二度目の投稿があった。この日は火曜日で、ゲームクリエイターを養成する専門学校での講義があり、丸一日、教室にカンヅメ状態になっている。90分1コマを4回も繰り返すとヘロヘロ状態になる。夜からは蔵前で異業種交流会にも出席したので、投稿文をゆっくり読んだのは翌日になってしまった。が、かくも同意できることが書かれていた。

「私は、ネット上のマナーも日常生活のマナーも基本的に同じだと思っています。匿名性というのは、往々にして人の気持ちを楽にしてくれる反面、自分の責任を曖昧にさせてもしまいます。自分をコントロールしなければ、ネットワーク社会では生き残れないと思います」

オレも匿名ニンゲンからアホ、バカ、無恥と罵倒された経験がある。街中で同じ行為をやれば、確実に殴り合いになるであろう言葉を、仮想現実社会は簡単に容認してしまう。ネチケットについては、いろいろな見解を持っている人がいるはずだ。もっとも元アキバ店員の毛の生えた心臓の場合、罵倒を繰り返されるうちに“慣れ”ができてしまった。罵倒抗体のようなものが体内に形成されたらしい。言いたい奴には言わせておけという境地にまで至ってしまった。

で、真摯な大嶋さんが、オレが前回投げかけた疑問に答えてくれた。オレが投げかけたのは、ソフトの「奥行き」と「ちゃめっけ」とは、どういう感覚なのかという質問だった。

大嶋さんによれば、具体的なソフトとして「PageMaker」が挙げられるそうだ。

  • 使い込めば使い込むほど、新しい方法や手法を編み出せる
  • 同じように見えるものを作るのでも、何通りものやり方で作れる
  • 自分なりのやり方を構築できる
……ような感覚を与えてくれるソフトが「奥行き」のあるソフトだそうだ。そんなソフトは「ソフトの開発者も予想しない使い方で意味のあることができる」とのことだ。

さらに、「ちゃめっけ」ソフトの感覚とはどういうものか? 大嶋さんは、K仲川さんの、「Bun->Bun」というソフトを挙げていた。このソフトはテキスト変換ソフトで、方言変換などをしてくれるそうだ。専門学校でエリアマーケティングの講義をしたとき、「FFやドラクエのキャラが方言でしゃべるような地域限定ソフトが発売される時代になるかも」と話したことがある。「Bun->Bun」を利用すると、例えば「もうひとつ、ちゃめっけのあうソフトでは、K仲川さぁの、「BunBun」ちゅうソフトがあいもす」と文章を薩摩弁にしてくれるそうだ。辞書を切り替えることで、岐阜弁、紀州弁、もごもご言葉などにも変換できるそうだ。うむ、想像しただけでお茶目だナ。

大嶋さんはもうひとつ、Takashiさんの「花びらの館」というソフトも挙げられていた。「Bun->Bun」と共通するのは、パソコンとユーザとの間の、人間性に溢れた潤滑油となってくれそうな点と見えた。ご本人もいずれは、こうしたソフトを発表されるとのことだ。楽しみにしていよう。

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