リストラカウボーイ #1

「OKでーす。お疲れさまでした。」
最終回の放送を終えたBIGSHOTのスタジオの雰囲気と相反するような陽気な声が響いた。
その言葉を合図にするように、BIGSHOTの司会ジュディがため息をついた。
「おいおいどうしたんだジュディ、元気がないみたいだな。」
BIGSHOTのもう一人の司会、パンチが声をかけた。こっちの方は全然落ち込んでいないようだ。元々陽気なだけのようだが。
「そりゃー元気もなくなるわよ。だって私が司会してたのこの番組だっけだったのよ。」
「それは僕だって同じさ。」
「だったらこれからどうするのよ。
まさか、この番組が低視聴率で終わるなんて思ってもいなかったのよ。だからこれからのことも考えてないし・・・。」
「本当に考えてなかったのかい。」
「ええ本当よ。」
パンチはいかにも外人があきれたときにするような、両手を上に上げあきれ顔で、
「ちょっと考えてみてくれよジュディ。太陽系の30万の賞金稼ぎしか見ていなかったら低視聴率なのは当たり前じゃないか。」
ジュディはさらにため息をつき、
「それもそうよね。」
ジュディ自身太陽系にどれだけの人がいるかわからないが、確かに異様に少なすぎるということだけは、理解した。
「で、これからどうするのパンチ?」
「カウボーイになろうかと思うんだ。」
パンチは間を空けずに答えた。おそらく前から決めていたことだろう。
「カウボーイ!」
ジュディは驚いた。
今までカウボーイに賞金首を紹介している番組の司会をしていたものが、
捕まえる側になると言う答えが返ってくるのは予想外のことだったのだろう。
「どうしてカウボーイになろうと思ったの?」
ジュディは不思議だったが、パンチはあっさりと
「今まで紹介してきた賞金首を思い返してみてくれよジュディ、
司会者の仕事をやっているよりカウボーイをやっている方が、割がいいと思わないかい。」
「そうかしら?」
ジュディはまだ理解ができなかった。
「絶対割がいいよ。だから僕とコンビをくまないかい?」
ジュディは考えた確かに、一ヶ月分の給料より賞金首の手頃なのを2〜3人捕まえた方が儲かるけど、
それには自分の命をも懸けなくてはいけない、ジュディにはそんな勇気はなかった。
そして、ジュディは前に紹介した賞金首を思い返していた。
ハキム、フェイ、落書き犯、グレン・・・グレン!そういえばこの賞金首はいい男だったと言うことがジュディの頭の中で思い出された。
そうだわ、パンチとコンビをくんで、私がいい男の賞金首を探し、捕まえるのはパンチに任せれば、
お金も入るしいい男にも会えるし一石二鳥、最高じゃない!!
「よし、決めたわ。私もカウガールになってみるわ。」
この返事に、パンチはおきまりのオーバーアクションで喜び、
「よし、じゃー決まりだ。早速ISSPに申請しにいかなきゃ。」

この話をしているうちにスタジオの中にはジュディとパンチ以外誰もいなくなっていた・・・。

  To Be Continued...


作/水那

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