Parallels Desktop 13 for Mac

動作中の画面。WindowsのスタートメニューがDockに登録され、Windowsアプリケーションへのアクセスも簡単(画面はCoherenceモード)

“Mac上で過去最高のWindowsパフォーマンスを実現”した「Parallels Desktop for Mac」の新バージョン。MacBook Proの新機能「Touch Bar」への対応などにより、利便性はさらに高まった。

「Parallels Desktop for Mac」は、Macを再起動することなく、複数のゲストOSを切り替えながら利用できる仮想化ソフト。Mac上に構築した各OS用の仮想マシンにゲストOSをインストールして、Windows、macOS(OS X)を含むさまざまなOSを利用できるようにする。操作感覚はまさにシームレスだ。新バージョン「13」では、Touch Barに対応したほか、同梱される「Parallels Toolbox」がWindowsでも利用できるようになった。パフォーマンスの向上も図られ、Windowsのファイル操作が25%、USBデバイスへのアクセスが50%、それぞれ高速になっている。

動作OSは、OS X Yosemite(10.10.5以降)、OS X El Capitan(10.11.6以降)、macOS 10.12 Sierra(10.12.5以降)。さらに2017年秋にリリースされるmacOS High Sierra(10.13)にも対応の予定。ゲストOSとして導入できるのは、Windows(10/8.1/7など。Windows 10 Fall Creators Updateにも対応予定)、OS X 、Chrome OS、Android、UbuntuをはじめとしたLinuxなど。

ゲストOSのインストールは「インストールアシスタント」と呼ばれるウィザード画面で行う。手持ちのメディア(DVD/USB)やイメージファイルから導入するか、別のWindowsパソコンから転送したり、Microsoft社のWebサイトからWindows 10をダウンロードしたりして導入することが可能。インストール時に必要なアクティベートやアカウント登録も、あらかじめ用意したアクティベートキーをウィザード上で入力したり、新しく購入したりできる。すでにBoot Campがインストールされている場合は、同じ環境を仮想マシンに変換し、そのまま再利用することも可能だ。

ウィザードで主な用途を選択すると、用途に応じた環境が構築される仕組み。ビデオ、オーディオ、入力装置、ネットワークのデバイスドライバなど、必要な設定環境が最適化された上で組み込まれる。例えばWindowsのインストールでは「業務用ツール(オフィスアプリ、メール、ブラウザなど)」「ソフトウェア開発」「ソフトウェアのテスト」「設計(CAD、グラフィックアプリなど)」「ゲームのみ」から用途を選択できる。

Mac上での仮想マシンの表示モードは、

  • Coherence(コヒーレンス):macOSとゲストOSの環境が完全に統合され、ゲストOSのアプリケーションで開いたウィンドウが、Macのデスクトップに表示される
  • Modality(モダリティ):ゲストOSのデスクトップがmacOSの1ウィンドウとして表示される。ゲストOSの環境がmacOSの1アプリケーションのように動作する
  • フルスクリーン:デスクトップがゲストOSの環境に切り替わり、フルスクリーンで表示される

から選択することが可能。表示モードの切り替えはメニューバーやステータスメニューから行える。WindowsのアプリケーションをMacのアプリケーションと同様の操作で利用でき、MacのDockからアプリケーションやエクスプローラを直接開いたり、Launchpadから呼び出したりすることが可能。Spotlightによる検索も行える。

さらに、

  • Windowsアプリケーションで使用するパスワードをMacのキーチェーンに保存して一元管理する
  • MacのトラックパッドのジェスチャをWindowsのアプリケーションで使用する
  • Windowsの仮想パーソナルアシスタント「Cortana」でMacを操作する

といったことも可能。WindowsまたはMac特有の機能やツールを、OSの垣根を越えて活用できる。

新バージョン「13」では、従来から同梱されていた「Parallels Toolbox」がWindowsにも対応した。動画・静止画のスクリーンキャプチャ、音声録音、動画のダウンロードやフォーマット変換など、20種類以上のツールを、Windows環境上でも利用できる。Retinaディスプレイへの対応も強化され、さらに複数ディスプレイ利用時の描画の高速化も図られた。

MacBook ProのTouch Barにも対応した。Edge、Internet Explorer、Firefox、Google ChromeといったブラウザやMicrosoft OfficeなどのアプリケーションでTouch Barを利用できるようになった。Windowsのタスクバーにピン止めされたアプリケーションをTouch Barから起動したり、CortanaやWindows設定、タスクビューなどをTouch Barから表示させたりといったこともできる。

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