ベクターソフトニュース - 1999.12.04

	The Cageling #2　Ver.1.3a リアルな戦闘シーンが魅力のシミュレーションRPG ■Windows 98/95　■シェアウェア

	■さまざまな敵がアレンを待ち受ける。味方は青い三角、敵は赤い三角で示される 自分を裏切り、陥れた憎き敵を剣技と魔法を駆使して追いつめるというストーリーのシミュレーションRPG。3Dの美しいグラフィック、リアルな戦闘シーン、敵を洗脳して味方にするというシステムが特徴。 ゲームは重厚な雰囲気で始まる。主人公は暗殺者のアレン。彼は依頼主に裏切られ、罪人としていまだかつて生還者のいない地獄の迷宮に送られた。しかし、なんとか生き延び「試練の迷宮」からの脱出に成功する。それを知り、アレンを抹殺せんと命を下す依頼主。彼はいまや大教皇となっており、絶大な権力を手にしていたのだ。アレンは復讐のために大教皇の待つ「神判の塔」に潜入する。アレンを待ち受けるジール大教皇の謎の言葉、そしてアレンの窮地を救い、「黒水晶」を授けた謎の黒魔導師……。先の展開を期待させる、なかなかよいオープニングだ。 ルールは簡単。3D画面の迷路を探索しながら敵を倒し、経験値を稼いでレベルアップしつつ次のフロアに上がるというのが基本的な目標である。当然のことながら、上の階に行けば行くほど、強い敵が待ち構えている。「The Cageling #2」ではターン制を採用しており、味方と敵がそれぞれの定められた回数だけ移動や攻撃を交互に行うというシステムになっている。そのため、ユーザの反射神経や操作テクニックに頼ることなく、じっくりとゲームを進められる。さらに、左クリックで移動や攻撃を、また右クリックでメニューを開いてアイテムを使ったりデータの保存をしたりと、操作はすべてマウスだけで行える。 システム面での特徴として「黒水晶」を使って敵を洗脳し、味方にできるということがある。黒水晶は数に限りがあるので慎重に使わなくてはいけないが、これを有効に利用すれば、現在のレベルでは勝つのが難しい敵や便利な能力を持つ敵を味方にでき、有利にゲームを進めることができる。味方になったキャラはいちいち細かな操作をしなくても、「MOVE（移動のみ）」「ATTK（敵を攻撃）」「HELP（味方を援護）」といった簡単な指示を与えるだけで自立的に行動してくれる。手に入れたアイテムを渡すと、自分で判断して使う点もおもしろい。 アレンは最初、ヒットポイントを回復できる薬や魔法の能力を持っていないが、迷路の所々に落ちている宝箱を調べることでさまざまなアイテムを手に入れられる。宝箱は敵を倒した際に出現する場合もある。 タイトルの「Cageling」とは「かごの鳥」の意。非常に完成度の高く、なおかつ気軽に楽しむことができるゲームに仕上がっている。なお、このゲームの過去のストーリーにあたる「The Cageling #1」もある。 ●

	音楽、グラフィックスともに非常に力が入っており、市販のゲームと比べても遜色のない出来といってよいだろう。敵のデザインや攻撃、魔法の表現なども凝っていて戦闘シーンはなかなかリアルだ。デザイン的には日本のゲームよりも外国のゲームにやや近いような印象を受けた。 主人公が暗殺者であるという設定には違和感を感じる人もいるかもしれないが、どうやらシナリオはそう単純でもなく、ゲームが進むにつれてさまざまな謎やどんでん返しが待ち受けていそうな雰囲気である。この記事を読んで少しでも興味を持たれた方は、ぜひ実際にプレイしてみることをお勧めする。決して損はしないはずだ。 パーティが大きくなると、それぞれの移動速度の差などのために足が遅くなるが、これはやむを得ないところだろう。 （秋山 俊） 《スクリーンショット》　ゲームへの興味をかき立てる雰囲気たっぷりのオープニング 《スクリーンショット》　黒水晶を使うと敵を洗脳して仲間にすることができる 《スクリーンショット》　剣技に魔法と、攻撃技の多彩な戦闘シーンがすばらしい 【作　者】 Studio-VAN　さん 【作者のホームページ】 http://www.studio-van.com/ 【動作に必要なソフト】 DirectX 6.1以降 【レジ作品番号】 SR014925 【補　足】 試用期間中は5Fまでプレイ可能

	■ソフトを開発しようと思った動機、背景 最近、ゲームがおもしろくない。やらず嫌いもあるんでしょうが、なかなか自分が望むゲームに巡りあえない。じゃあ、自分で作ってしまおう、と作りはじめたのはよかったんですが、無理にアイデアを詰めても、ちぐはぐなゲームしかできませんでした。アクションゲームを作りは捨て、シミュレーションを作っては捨て……。結局、過去にプレイしたゲームの楽しかった思い出の断片を拾い集めて自分なりの味付けをした結果、「The Cageling #2」ができました。 ■開発中に苦労した点 当たり前のことですが、バランスには気をつけました。ゲームを制作する上で心がけているのは、プレイヤーにはできるだけ考えてプレイしてもらおうということです。ちょっと難しく、だけどコツがわかるとスムーズに、という微妙なバランス。理想通りになっているかはプレイヤーの評価次第ですが、制作中はそんなバランスを保てるように作りました。あと、ハードへの対応には泣かされました。DirectXを使用しているものの、対応していない表現（アンチシェアリング等）は自前で作ったのですが、手元のハードでは動いているのに、デバッグスタッフのハードでは動かない等、PCゲーム開発の難しさを痛感しました。これからの課題でもあります。 ■ちょっと攻略法 「黒水晶」は大切に使いましょう。敵の視界には気をつけましょう。できるだけ敵に見つからないようにプレイすると楽ですよ。もちろん、人それぞれ、自由なプレイが一番です。 ■今後のバージョンアップ予定 「The Cageling #2」での大幅なバージョンアップの予定はありません。あれで完成していると思うので、バグ修正程度になると思います。ただ、新しい企画として#2のシステムを発展させた、大作RPGを制作中です。ご期待ください。 ■その他 私たちのホームページ にも寄ってください。最新情報、バージョンアップや、サポートも受け付けています。 （Studio-VAN）
	上で紹介したソフト（およびその関連ソフト）のソフト詳細ページにジャンプします。ソフト詳細ページからリンクされたダウンロードページでソフトをダウンロードできます。ソフト詳細ページには、作者データページへのリンクもあります。 （648円(税込)） The Cageling #2 1.3e　Win2000対応! ニュータイプSRPG 敵を操って復讐を果たせ!　(9,955K) （648円(税込)） The Cageling #1 1.2b　Win2000対応! 自動作成の地下迷宮から脱出せよ! アクションRPG　(3,911K)

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