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ベクターソフトニュース - 1999.09.11
DCVision DCVision Ver.1.6
デジカメ画像の補正にぴったりのレタッチソフト
Windows 98/95/NT フリーソフト
「DCVision」の動作画面
■ブラウザウィンドウにサムネイルが表示される。サムネイルのダブルクリックで画像を呼び出せる

フリーソフトながら、カラー補正からフィルタ加工まで、多彩な機能を備えるレタッチソフト。対応する画像形式はJPEG、BMP、GIF、PCX、TIFFの5種類。TWAINに対応するデジタルカメラ、スキャナであれば、直接写真画像を開くことが可能だ。

基本的な編集機能としては回転、反転、画像サイズの変更のほか、範囲を指定しての塗りつぶしや色相の変換などが可能。範囲選択ツールは矩形や円形、多角形、自由形(フリーハンド)以外にも、ドラッグした範囲の輪郭を検出して選択する境界形、同じ色が連続する範囲を選択する自動ツールがある。

レタッチ系の機能としては、明度・コントラストの自動および手動補正、カラーバランスの自動および手動補正、トーンカーブやレベル補正、傷やノイズの除去といった機能を持つ。フィルタの数は多くはないが、ソフト、シャープ、ぼかし、モザイクといった、一般的によく使用されるものは揃っている。また、撮影時のピンぼけや手ぶれを補正できるコマンドもある。いずれも、パラメータ設定用のダイアログボックスにプレビュー機能があり、画像の拡大表示も可能だ。

ブラウザ機能により複数の画像を登録したアルバムを作っておけば、サムネイルをダブルクリックするだけで画像を呼び出せる。また、ブラウザに登録した画像をフルスクリーンで順次表示していくスライドショウ機能があり、表示時間や画像を切り替える際の描きかえ効果は各画像ごとに指定できる。

reviewer's EYE ブラシを使うような細かい編集はできないものの、スキャン画像のゴミを取り除いたり、失敗した写真を見られるようにするといった使い方には十分使えそうだ。特に、明るさ、コントラストとカラーバランスについては自動補正もできるので、デジカメの画像を手軽にレタッチしたい人にお勧めできるソフトだ。

ただし、操作面でややわかりにくいところがある点は残念。例えばJPEG画像をいきなりGIFで保存しようとするとエラーメッセージが出るのだが、できれば減色した上で保存するための設定やアドバイスを表示してほしいところ。また、ヘルプも、必要なことはきちんと書かれているが、初めて使う人には多少そっけない印象を与えるかもしれない。こうした点が改善されれば、レタッチ入門用として初心者にも勧められるようになると思う。

筆者が個人的に追加してほしいと思うのはトリミング機能。必要な部分だけ切り取っておいて新規画像へ貼り付けるという方法もあるが、できればコマンドひとつですませたいところ。また、せっかく境界形や自動といった選択ツールがあるのだから、選択範囲を反転するといった機能があればマスキングも容易になり、フィルタ機能などもさらに活躍の機会が増えるだろう。今後のバージョンアップにも注目しておきたいソフトだ。
(福住 護)


スクリーンショット》 ドラッグした部分の輪郭を検出して選択する境界形ツール
スクリーンショット》 モザイクやぼかしのほか、セピアやスケッチといったフィルタがある
スクリーンショット》 手ぶれを補正できる運動復元コマンド。プレビューで角度を確認できる


【作 者】 ソフト開発グループ「DIGIKO」 さん
【作者のホームページ】 http://www3.tky.3web.ne.jp/~digiko/
【補 足】 Ver.1.6では、一部のデジカメからの読み込み時に「操作完了に不十分なメモリ」と表示され、直接読み込みができない。現在、原因を調査中で、次期バージョンで対応予定とのこと(詳細は 作者のホームページ でご覧ください)
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

「DCVision」はソフト開発グループ「DIGIKO」が開発しました。以前からグループ内の会合で、画像処理の研究者である「K」さんが「画像復元技術」を一般化したいという話がありました。ちょうどそのころ、私が「フジ」や「オリンパス」のデジカメを使いはじめ、付属のソフトに不満がありました。そんなことがきっかけで、デジカメソフトの開発を始めました。

■開発中に苦労した点

カラー画像の画像復元に時間がかかりました。また、画像復元機能だけだったものをデジカメ用に一般化するのに苦労しました。

■ユーザにお勧めする使い方

画像処理の「非専門家」である私(山本)が開発をリードした、デジカメユーザ、フォトレタッチ入門者向けの使いやすいソフトです。一般デジカメソフトにない選択範囲内の各種処理ができるので、一度お試しください。

■今後のバージョンアップ予定

10月公開予定のVer.1.7で、一部TWAIN機器の未対応問題などを解決します。11月公開予定のVer.2.0では、選択範囲反転・削除・追加、レイヤ、マスク、動画などの問題に対応する予定です。
(ソフト開発グループ「DIGIKO」代表・山本 徳男)
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