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	ベクターソフトニュース - 1999.06.26

	三国鼎立　Ver.2.1 三国志の世界を手軽に楽しめるシミュレーションゲーム ■Windows 98/95　■シェアウェア

	■固定サイズだが、わかりやすくプレイしやすいメイン画面 ソフト名からもわかる通り、後漢末期から魏・呉・蜀、三国の鼎立期にかけての時代をモチーフにしたシミュレーションゲーム。シミュレーションゲームの題材としてこの三国時代は、我が国の戦国時代とともに非常に人気が高いものだが、「三国志」「三国時代」という言葉は無論、ゲームファンならずとも耳にしたことがあるだろう。 マップと各種情報表示エリアからなるプレイ画面は、戦国シミュレーションゲームとしてはオーソドックスなもの。ターンは行動、季間自然変化、年間自然変化の三つから構成されている。ゲームの特徴となるのは、操作性の高さと手軽さだろう。フルマウスオペレーションはもちろんのこと、コマンドの数も必要最低限のものに絞っているため、最初からあまりとまどうことなくプレイできる。ゲームをするために“覚えなければならないこと”が多すぎる昨今のシミュレーションゲームと比較すると、その簡易さは魅力的だ。 マップには6地区、33の城エリアが用意されており、その奪い合いでゲームが進んでいくのだが、ゲームのポイントとなる戦闘がかなり合理化されているため、展開が非常にスピーディだ。 まさに“気軽にプレイできる”三国志ゲームといえるだろう。 ●

	なんといっても手軽に楽しめる点がいい。 各武将に毎月毎月あれこれと指示を与え、マルチタスク的行動を取らせるタイプのシミュレーションゲームもいいのだが、キャラ数が増えると指示を与えるだけで1時間かかる、なんてこともザラだ。その点、このソフトではそうした「ムダ」を排除しているため、サクサクとゲームが進む。また、戦闘もそれぞれ最大二武将ずつしか出陣させられないため、力押しができない代わりに、あっという間に終わる。 ……かといって、単に簡易化しただけではない。例えば人材発掘をしながら徴兵をしたり、開墾をしたり……と、マルチタスク的にあれもこれもと同時にできればゲームとしては簡単になるだろうが、「三国鼎立」ではこれらを一つひとつ考えながら進めていかねばならず、「質より量」といった安易な方法をとれない。こうした“制約”が「ゲーム」としてのおもしろさを高めている。また、武将のパラメータが（若干だが）ランダムになっていて、それが最初は隠されていたりするので、「数字」でなく「人間」を部下に持ったり、敵にしたりする感覚が味わえるなど、凝るところはきっちりと凝っている。 シミュレーションゲーム好きなら、ぜひプレイしてみてもらいたいソフトである。作者のホームページ によれば、慣れた人で4時間前後、ビギナーで5〜6時間のプレイ時間が見込まれている。 （芹澤 亮） 《スクリーンショット》　時代的に前半、後半二つのシナリオが用意されている 《スクリーンショット》　環境設定や群雄情報一覧の参照が行える「情報小窓」 《スクリーンショット》　参軍（作戦担当）がいない相手ならば、追撃もうまくいく 【作　者】 櫻井 秀明　さん 【作者のホームページ】 http://www.ops.dti.ne.jp/~rai/ 【シェアレジ作品番号】 SR010000 【補　足】 試用期間中は試用ターン（9年）のみプレイできる

	「すべてに三国志らしく！」を目標に製作を進めました。三国志の戦略や経営(人員配置)を、テンポよく短時間で楽しめるように、ゲームシステムを構築しました。 軍事では、戦闘指揮官を中央軍や地方守備隊に配置することによって、政治では、政策会議により国の方針を決定し、細かな民政は武将を領地に配置することによって行います。これにより、どの国を攻め、どの城を守るかという戦略面にプレイヤーを集中させ、人事に焦点を当てることで、群雄や宰相の立場をシミュレートします。 このゲームの特徴を挙げると、 ゲームを軽快に進めるための、簡単で単純なコマンドシステム 天下三分を生む地の利を強調した地勢（交通路）設定 群雄を中心とした中央軍制度 三国志の主人公のひとりである劉備や呂布をシミュレートする流軍システム 国の方針を定める基本政策システムと会議 天の時を示す、易経や天文イベント 集約し、キャラクター性（職種）を強調した人材の多様さ ゲームごとに違いの出る、人の和やキーパーソン要素 三国志ならではの戦闘要素（一騎打ちや、火計、伏兵、空城の計等） 兵法に優れた人物が采配を握った時の戦闘結果（特に孔明や司馬懿や周瑜がいる軍団の強さをお楽しみください） 操作も簡単で、見た目も地味ですが、内容は熱いです。ゲーム難易度はやや高めです。試用部分（9年分）だけでも、どうぞ遊んやってくださいね。 （櫻井 秀明）
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