「Z絵本II」は、画像や音声、テキストなどのパーツをページ内に配置するだけで、簡単に「デジタル絵本」を作ることができるソフト。ひとつずつページを作り、それを順番に並べることで、「デジタル絵本」を作り上げてゆく。作った絵本は専用のプレイヤーで鑑賞できるほか、プレイヤーを含む実行ファイル（EXE）形式ファイルで配布することもできる。

ページを構成する要素として利用できるのは、画像（BMP/JPEG。最大4000×4000pixel）、音声（WAV/MIDI/WMA）、テキスト（1アイテムあたり最大200字、100行）。さらに動画を使用することも可能（AVI/WMV。ただし参考機能で、サポート対象外）。これらのアイテムをパーツとして、ページ上に配置してゆく。

画像には、トリミングやマスク、回転・反転などの処理を施すことが可能。簡易グラフィックエディタを内蔵し、既存の画像以外に、グラフィックエディタで描画した画像を使うこともできる。画像の表示時にさまざまな効果を設定したり、リンクを設定して指定ページにジャンプさせたりといったことも可能だ。

テキストでは、フォント、フォントサイズ、文字色、斜体/太字、影付き文字/縁取り文字を指定できる。縦書き/横書きのいずれを指定することもでき、ルビを振ることも可能。テキストアイテムが表示されるときの効果や、1文字単位での文字表示の速度、待ち時間、リンクなども設定できる。

画像、テキストともに、

• アイテムの表示がはじまるとき
• アイテムがクリックされたとき
• アイテムの表示が終了したとき

作成したページを順に並べてゆくことで、「デジタル絵本」ができあがる。絵本内でのページ単位での並べ替えやコピー、削除も自由に行うことが可能。ページ切り替え時のエフェクトも指定できる。

画像やテキストの出現のさせ方（エフェクト）を1文字単位まで指定できるなど、とにかく細かな設定が可能。しかも用意されているエフェクトの数が多い。付属の「簡易グラフィックエディタ」にしても「簡易」といってしまうのがどうかと思うほど。とても凝った作品を作ることができる。アイテムサンプルが多いので、それが手軽にできてしまう。

「絵本」を作るソフト、ということになっているが、使い道はそれだけにとどまらない。ビジネスに使うことも十分に可能だろう。ユーザの工夫によって、可能性はどんどん広がる──「Z絵本II」はそんなソフトだ。

開発中に苦労した点
デジタル絵本の基本的なルール、仕様の設計に時間をかけました。自由度が高いながらも、複雑になり過ぎないように気をつけました。

ユーザにお勧めする使い方
気軽に起動して楽しんでほしいです。絵と文字を使った絵本、物語や、写真が中心のスライドも高画質に表現できます。ノベル、詩なども表現できます。簡単なプレゼンテーションにもなります。ページは印刷することもできます。好きな方法で使ってほしいです。

今後のバージョンアップ予定
追加を予定している機能はいくつもありますが、ユーザの感想、要望などを聞きながら、計画していきたいと思います。