世界を救った二人の英雄が殺されたとき、異世界から神が降臨する

「リィンカーネイション」は、シナリオに重きが置かれた“周回シナリオ型”RPG。ゲームは、もともとは猫だが、魔力で人の体を構築している世界一の魔術師「フィナ」と、王国の騎士として活躍する世界一の英雄「トリア」の二人が魔物に殺されるところからはじまる。二人は「魔王の力」を持ち、そしてスザクオウ家の娘「シャン」に仕える「メイド」もまた、真の魔王の一人娘として「魔王の力」を持っていた。

相次ぐ英雄の死に「メイドも狙われるのではないか」と心配するシャンだったが、メイドは気にしていない様子。シャンに料理を教えたり、スザクオウ家の裏庭で行き倒れていた少女を助けたりと、マイペースで過ごしていた。しかし、調味料を買うために道具屋へ行った際、魔物を従える怪しげな炎に襲われてしまう。メイドが死を覚悟したその瞬間、行き倒れの少女の助けにより、九死に一生を得る。

行き倒れの少女の名は「クロエ」。年齢は500歳。なんと異世界からやってきた「神」だという。最初はクロエの話を信じようとしなかったシャンとメイドだが、話が殺された英雄二人に及ぶと、信じないわけにはいかなくなった。クロエによると、英雄を襲った魔物は「神魔」と呼ばれ、「神」と呼ばれる存在に使役されているとのこと。その「神」の一人が、メイドたちのいる世界に住む、強い力を持つ者の存在を消しはじめており、クロエは、その暴挙を止めるために追ってきたのだという。

フィナやトリアを仲間にし、その神に対抗しようとしていたクロエだったが、二人とも殺されてしまったと知り、落胆する。仕方なく、ほかに強い者を探す旅に出るというクロエにシャンとメイドは協力することになる。こうしてシャンの家を拠点に、クロエとメイドの仲間探しの旅が幕を開ける。

難易度高めのアクティブタイムバトルが熱い！

「リィンカーネイション」は、ゲームを進めることで別の視点からストーリーを楽しめるようになる“周回シナリオ型”のRPGだ。街の人などから情報を聞き、各地に出現する神魔を倒しながら、敵の本拠地を探してゆく。旅の道中、キャラクタを助けて、仲間に誘うことも可能。最終的には「いまの世界から敵を追い出す」ことを目指す。

戦闘は、ランダムエンカウント形式のフロントビューバトル。基本的に2キャラクタで挑むことになる。バトル時に使えるコマンドは、

• 武器による物理攻撃の「攻撃」
• 固有の技を使用する「スキル」
• ダメージを減らして小回復する「防御」
• 回復アイテムなどを使用する「アイテム」
• 戦闘から離脱する「逃げる」

アクティブコストタイム制が採用されていることも特徴のひとつ。ゲーム画面左上に表示されるキャクタアイコンが、戦闘における敵味方すべての行動順を示す。キャラクタアイコンが最上部にくると、当該キャラクタが攻撃や防御などの行動を起こせるようになる仕組み。行動を実行すると後方に回され、二番目に位置していたキャラクタが先頭に回って行動可能になる。ただし、スキルによっては行動順に影響を与えるものがあり、味方の順番が早くなったり、遅くなったりすることもある。

戦闘の難易度は初期段階から高めで、バランスはシビア。特にゲームがはじまってすぐは所持金が0で、回復アイテムを買うことができない。そのため、いかに「防御」を使いこなせるかがゲームのカギになる。意外と手こずったのがクロエの「空腹度」。神だからなのかどうかはわからないが、クロエはなぜか非常に燃費が悪く、歩いているだけでお腹が減り、長い間何も食べないと倒れてしまう。倒れると強制的にシャンの家へと戻され、さらにお金も全部なくなるというペナルティが課せられる。ダンジョンなどに潜る際は、大量の食料を持って行くことをお勧めする。ただし、リンゴやイモといった食料はそれぞれ10個ずつしか持つことができない。食べるタイミングや量には細心の注意を払いたい。

レベルアップ時にもらえるポイントを、キャラクタの各ステータスに好きなように割り振れる「グロウ」というシステムもある。割り振れるパラメータは「ガッツ」「スピリット」「パワフル」「スピード」「狙われやすさ」。ひとつの能力に特化させたり、バランスよく割り振ったりと、キャラクタを自分好みに育成できる。ありがたいことに、ポイントはいつでも振り直すことができるので、敵に合わせてステータスを上げることも可能。じっくりと長時間遊べるゲームとなっている。作り込まれた物語を堪能するもよし、好みの戦闘スタイルのキャラクタを育成するもよし。さまざまな遊び方を満喫していただきたい。

あとは、自由にあちこち行くことができて、旅先で仲間が見つかったりする、いわゆる【フリーシナリオ】に挑戦してみよう、と思っていました。完全なフリーシナリオには及びませんが、次はどこへ行く、といった目先の目標がない点では、フリーシナリオ風と言ってもよいと思います。

開発中に苦労した点
上記のような性質から、いわゆる【ゲスト】がメインキャラクタとして物語に登場しますが、そういったキャラクタもしっかりと作品の中に馴染ませることが難しかったです。

プレイヤーにとって重要なのは、そのキャラクタが【どこの、誰のキャラクタか】よりも、【どんな性格で、こんなところが魅力的】といった点だと思います。そのため、あえてメインキャラクタに線引きをせず、すべてのキャラクタがストーリーにおいて活躍してくれる──そんなものを目指しました。

作品の見どころ
力があって、性格も悪くなく、人望もある。憧れる人だって少なくない。それでも、たったひとつのことに気づけなくて、こんなことになってしまった──これは、そういう作品だと思っています。1周目、2周目でいまいちわからなかった部分がハッキリ見えてきて、だんだんと真実に近づいてゆく過程を楽しんでいただければ。そして真実がわかったとき……これは、やってのお楽しみで。

また、各地に散りばめられたイベント、レア装備、レアボスなど、ゲームとしても充実させたつもりです。

もし本編終了後、「まだもうちょっとやりたいなー」という場合は、仲間にしたキャラだけで挑むダンジョンや、限界レベルでも易々とはクリアできないダンジョン、いわゆるおまけもお楽しみいただければ、と思います。

ユーザにお勧めする使い方
好きに遊んでください。このひと言に尽きます。好きな仲間を連れて、好きなように動いてください。そのため、仲間が固定されたりするイベントはごく一部しかありません。ただし、真実にたどり着くには1周目2周目の考察や、3周目から開示されるヒントをもとに【考える】必要があると思います。「3週目で完全クリアを目指す」という場合は無理せず、ホームページの掲示板などを参照していただければ、と思います。

今後のバージョンアップ予定
明らかなバグやエラーなどがあれば、そのつど修正し、アップデートする予定です。イベント追加、ダンジョン追加などの予定は、現在のところありません。